プラターズ脱退後のTony Williams

トニー・ウィリアムス(1928~1992)

言うまでもないが、プラターズの名曲はトニー・ウイリアムスのリードヴォーカルに負うところが多い。
結成当時より1961年まで在籍し、ヒット曲多数。
表現力豊かでクラシカルな唱法が好きで、営業職の利点を生かして運転中に練習を積み重ねた結果〔オンリー・ユー〕〔煙が目にしみる〕を原調で歌いこなせるまでに腕を上げた。
札幌ケントスのステージに立っても通用したんじゃないかと自負している。
尤も、20代半ば頃の話で今は全くダメ。

再びプラターズを聴く事になったのはそれから約10年後。
FMのオールディーズ番組を担当する事となり、Mercury時代のBOXセットを聴いて判ったのは、グループがMercuryと契約していたのは1965年頃まで。
絶頂期の1961年に脱退というのは不自然に早いのが引っ掛っていた。
その辺の事情は諸説あるので割愛する。
当時は、ネット検索してもヒットするのは同名のジャズドラマーばかりで、その後の足跡が杳として掴めないまま現在に至る。
その後は関連音楽を聴く事は殆ど無くなったものの、これほどの名歌手だからそのうち明らかになるだろうといった期待が頭の片隅に残っていた。

つい先日、何気に〔Tony Williams vocal〕で検索すると出るわ出るわ、まさに大鉱脈。
Youtube恐るべし!

プラターズ脱退後、メジャーレーベル時代の音源が8割がた聴ける状態にある。
貴重な音源をアップしてくれた篤志家にこの場をお借りして感謝申し上げたい。


誰もやっていないようなのでディスコグラフィを纏めてみた。
主なデータはコレコレから引用したが、不完全なのはご容赦いただきたい。


57年ソロ名義

〔Mercuryソロ名義EP〕1957
When You Return
Let's Start All Over


ガール×3

〔A Girl Is A Girl Is A Girl〕1959 Mercury
1.Peg O My Heart
2.Rose Of Washington Square
3.Ramona
4.Charmaine
5.Peggy O' Neil
6.Mona Lisa
7.Diane (I'm In Heaven When I See You Smile)
8.Amapola
9.Jeannie
10.Ida (Sweet As Apple Cider)
11.Macushla
12.Laura

※ 同年に4曲抜粋(1.3.6.8)のEP盤がスペインで発売されている。

スペイン4曲後半

〔Laura〕
こちらもスペイン盤の4曲(2.4.7.12.)
演奏はデヴィッド・ローズ楽団のようだ。

61年ベスト

〔Sings His Greatest Hits〕1961 REPRISE
1.My Prayer‎
2.The Great Pretender
3.Only You (And You Alone)
4.You'll Never, Never Know
5.(You've Got) The Magic Touch
6.Sleepless Nights
7.The Miracle
8.Little Star
9.In My Word Of Honor
10.For The First Time
11.Mandolino
12.Sing Lover Sing

大学時代の友人と行った街中の小さな飲み屋でプラターズの曲が流れていた。
声は本人に間違いないのに録音が新しい。演奏もややシンプル。
マスターに確認するとTony Williamsで間違いないという。
いずれ再訪してLPジャケットを見せてもらう予定がそれっきりで終わった。
プラターズ時代の再録(1~5)は上がっておらず、(6)以降の数曲しか聴けないのが残念。
しかし録音履歴からこのアルバムで間違いないと思う。
イタリアワインのCinzanoを白赤2本空けた事、1年ほど後に白石の環状線沿いでマスターを見かけたのを今書いていて思い出した。
当時、割と知られた店だったが店名がどうしても出てこない。
場所は南4条西1丁目、東屋本店脇の怪しい小路で、同伴喫茶のさらに奥。
あれからもう30年経つのか・・・。

このLPはビクターから〔ベスト・オブ・プラターズ/トニー・ウィリアムス〕というタイトルで国内発売されている。
(但し、〔In My Word Of Honor〕と〔Sing Lover Sing〕は未収録)。
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運が良ければ中古が入手出来る可能性がある。
でも我が家にはレコードプレイヤーが無い。

(以下、REPRISEのシングル盤)
Sleepless Nights 1961
Mandalino 1961
My Prayer 1961
The Miracle 1961
Chloe - Reprise 1962
Second Best 1962
It's So Easy To Surrender (Un'Anima Tra Le Mani) 1962
That's More Like It 1962
Come Along Now 1962
The Big Dream 1962
LOVING YOU 1962
Movin in 録音年不詳

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〔The magic touch Of Tony〕1962 PHILIPS

1.GOODBYE
2.IF
3.WHEN DAY IS DONE
4.FOR YOU
5.IT ISN´T FAIR
6.BE MY LOVE
7.TOO YOUNG
8.YOU MADE ME LOVE YOU
9.OVER THE RAINBOW
10.THAT´S MY DESIRE
11.IM WALKING BEHIND YOU
12.YOU´LL NEVER WALK ALONE

(以下、PHILIPSのシングル盤)
How Come 1963
When I Had You 1963
Twenty Four Lonely Hours 1963
Save Me - 1963

メジャーレーベルでの録音は1963年で終わる。
黒人歌手では既にN.Kコールがいるし、シナトラやアンディ・ウィリアムズ等々、隙がない。
既に30代半ばに達し、激変する音楽シーンに取り残されたのだろう。
いくら歌が上手くてもいい曲に恵まれなければどうしようもない。
一通り聴いて感じたのはその事だ。

70年代
70年代後半の録音と思われるが、夫人のHerenも参加した〔本筋プラターズ〕が聴ける。
往時と比べれば声量も歌い回しも衰えているものの、声の艶っぽさを維持しているのはさすがというべきか。

1.Obviouslyn
2.Twilight Time
3.Only You
4.Dont Let Go
5.Lady
6.Old Man River
7.We Also Run
8.The Great Pretender

81年

La Grande Stolia Del ROCK 19

1981年発売のコンピ物に5曲。

1.Smoke Gets In Your Eyes
2.The Great Pretender
3.My Prayer
4.Twilight Time
5.Only You (And You Alone)

初期メンバーであるPaul Robiがクレジットされている。
〔オンリー・ユー〕が映画〔グローイング・アップ3〕のサントラに使われている。
Youtubeに上がっていなかったが〔Smoke Gets In Your Eyes〕もその可能性が高い。

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The Voice of the Platters (Vintage Music 2013)

1.Amapola
2.Laura
3.Peggy O'neil
4.Mona Lisa
5.Rose of Washington Square
6.Charmaine
7.Ramona
8.Ida
9.Diane
10.Peg O'my Heart
11.Mucushla
12.Jeannie

なんと、CDの現役盤が存在した!
とはいっても曲目は1959年の〔A Girl Is A Girl Is A Girl〕そのまま。
Youtubeに上がっている音源を聴いた限り、リマスタリングはされていない模様。


マーキュリーレーベル時代のオリジナルメンバーは2012年にバリトンのHerb Reedが没して誰もいなくなった。
面白くもないので触れないが、昔から幾つもの〔プラターズ〕が存在する。

バブル最盛期、年末となると幾つものプラターズが来日していて、当時フライデーかフォーカス誌が記事にしていたのを覚えている。
フォーカスだったかフライデーが成田空港で4組ほどプラターズを写真入りで紹介しており、トニー・ウィリアムズらしき容貌の爺さんがいるグループが札幌で公演する事になっていた。
訃報に接したのは翌年だったか・・・、ヨレヨレでもいいから見ておくべきだった。
2017年02月02日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

北海道教育大学岩見沢校 芸術課程音楽コース/芸術・スポーツ文化学科音楽文化専攻 第8回定期演奏会


12月14日


凍てつく中島公園を歩く。
ポケットに手を入れたままスッ転ぶと場合によっては骨折しかねないので手袋を手放せない。

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到着したのが開演15分前。

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2色刷りのスーパーウインズと違ってこちらはカラー刷りだ。

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斜め上の席は穴場。
高いS席は2階の前列という事になっているから客が少なくても混雑するが、キタラはどこに座ってもちゃんと聞こえる。


ラヴェル:ボレロ(吹奏楽/佐々木のりこ編曲)

〔吹奏楽のボレロ〕といえば、私なんぞは岩井直溥氏のポップス編曲版を真っ先に思い出すクチだが、今回は正規?の吹奏楽版。
ステージ中央のスネアドラムに導かれてソロのリレーが続く。

その間、スコアも置かず、ずっと不動だった指揮者が後半の転調部分で動き出すと一気にヴォルテージが上がる。生演奏でしか味わえない醍醐味だ。
思わず腹の底からオオッ!と声が出るほどの名演で、1曲目にして会場は熱気に包まれた。
編曲者の佐々木のりこ氏が登壇、美人さんなり。


アレンスキー:ピアノ協奏曲 ヘ短調 より第一楽章

ロシアの作曲家、アントン・アレンスキーが音楽院在学中に作曲し、1883年に出版とある。
時代的にチャイコフスキーと被るので憂愁スラブ系と思いきや、そうでもない。
ピアノソロはオーディションを勝ち抜いた4年生。


ホルスト:惑星〈抜粋 火・水・木〉(オーケストラ)

その昔、札幌市民会館で保科洋指揮のナゴヤディレクターズバンドによる演奏を聴いた。
1983年、19歳の夏の事で、中でも〔火星〕のユーフォニアムソロは記憶が鮮明だ。
自分もいつかは吹く機会が巡って来るだろう、などと夢想したものだった。
あれから33年が過ぎ、奇しくも19歳の娘がオケでソロを吹くのを客席から見守る事になろうとは!


レスピーギ:リュートのための古風な舞曲とアリア より第三組曲(弦楽アンサンブル)
3集の組曲で1917~31年にかけて作曲され、この第三組曲のみがオーケストラではなく弦楽合奏用。4曲からなり、3曲目の〔シチリアーノ〕がよく知られている。
専攻学生と教授陣ら26名、アンサンブルはピッタリ。


ハイドン:オーボエ協奏曲 ハ長調 より第一楽章

多くの協奏曲を残したハイドンだが、オーボエは1曲のみ。
古典派後期におけるオーボエ協奏曲の名曲のひとつとされていて録音も多いらしい。
他人の手によるパート譜しか存在しないため伝ハイドン(ハイドン作曲とされる・・・)という但し書きが付いて回るそうだが、曲が良ければ真贋など関係ない。
純粋にオーボエの技巧と音色を楽しませてもらった。
ソロは4年生。名演。


上田真樹:夢の意味(合唱)

締め括りは音楽科総動員のオケ+合唱。
2007年の作曲で、オーケストラ伴奏版は2012年。作詞は林望氏。
リンボー先生の〔イギリスはおいしい〕などのエッセイを以前何冊か読んだことがある。

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思わぬところで再会した。リンボー先生って多才な方だ。
作曲者が30歳ぐらいの時の作品でスッと入ってくるし、やはり日本語は素晴らしいなと実感。
途中でピンクレディのサウスポーのイントロが鳴ったような気がしたが、まあ偶然という事で。

足を運ぶのは4度目となるが、年々オーケストラも上手くなっているし構成も素晴らしい。
今回もたっぷり楽しませていただいた。有難い。

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2016年12月15日 | Comments(4) | Trackback(0) | 音楽

カラヤンのフランク交響曲二短調、アンナ・モッフォのRCAボックス

車で移動中にNHK-FMのクラシック番組を聴いていると、学生の頃にLP盤で慣れ親しんでいた楽曲を思い出させてくれる事がよくある。

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①~④ ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲、 交響詩「海」
カラヤン/ベルリンフィル
⑤~⑦ フランク 交響曲二短調
カラヤン/パリ管弦楽団
アマゾンより中古で購入。

70年代初頭にパリ管で録音したフランクが聴きどころ。
録音も良く、カラヤンらしいドラマチックな展開が心地良い。

フランクの交響曲はセラフィムのLPを持っていて、記憶ではビーチャムのロイヤルフィル。ステレオ最初期の録音で、1楽章最初の最強部が音割れしていた。
CD化で上手く修正されているかどうかが気になるところで、ネット検索してもこの時期にビーチャムがロイヤルフィルとフランクを録音した記録が見つからない。
では誰?という事になるのだが、これが全く判らないのである。
30年前の話だ。

蛇足になるが、我が家とビーチャム卿とは不思議な縁がある。

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母親が美容室から購入していたブリルクリームというもので、底のシールにはビーチャム社、ロイヤルカンパニーと記されていたはずだ。
空き容器は釘入れとして工具類の箱に入っていた筈だが探しても見つからない。
父親が亡くなった年、大掃除で私が処分したのだと思う。


次は美人オペラ歌手、アンナ・モッフォ

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昨年が没後10周年にあたり、RCA時代の未CD音源を含む12枚組。
オペラのハイライトシーンやテナーとの重唱、ポヒュラー曲まで含む贅沢な企画盤。
オペラは殆ど聴く機会が無く、彼女に関してはラフマニノフの『ヴォカリーズ』を知っているのみ。
今回購入を決意するにあたり、復刻の紙ジャケットを愛でる楽しみが半分入っていた事を付け加えておく。
2016年05月23日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

ピアソラ、フォー・フレッシュメン


最近買った3枚。

ここ数か月、なぜか耳にする事が多くなったピアソラの音楽。
何かのブームでオンエア回数が増えたわけでもないだろうから、気になり出したというべきかもしれない。
バンドネオンといえばアルゼンチンタンゴ。
美人さんが踊るのを見続け、あれだけスリットが深いのに何故見えないんだと、毎度期待を裏切られるという程度の興味しかない。
脱線したが、昨年の一時期に、スペインの民族音楽に造詣の深いファリャの音楽を聴き続けていたのも一因だろう。
ビート(拍)の制約を受けないという意味でも共通性がある。

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Tango: Zero Hour
1986年にリリースされ、晩年の傑作とされる。
チラッと聴いただけでピアソラと判ってしまう響き・オーラは凄いと思う。


かなり前になるが、タモリが進行役の音楽番組にFOUR FRESHMENが出演していたのを見た事がある。
〔まさかFOUR FRESHMENを生で見られるなんてねぇ・・・〕ジャズ音源のコレクターとしても知られるタモリらしいコメントだった。

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Four Freshmen And 5 Trombones (1955)
4月に来日するBrian Wilsonが最初に買ったレコードがこれらしい。
ブライアンのFour Freshmenへの傾倒ぶりは有名で、63~65年のアルバムで本家真っ青の素晴らしいコーラスを楽しめる、、、いや、技法も完全に消化し、ハーモニーの美しさも本家を上回っているように思えてならない。
このアルバムは録音もアレンジも良く、5本のトロンボーンが奏でる音場感はゴージャスなビッグハンドそのもの。トロンボーン吹きは必聴。

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もう一枚は21曲入りのベストアルバム、Collector's Series
スタジオでのやり取りも収録されたコレクター向けとされているようだ。
4人で演奏しながら歌うという妙味を楽しめる。
メンバーのものと思われる、Kingの細管をイメージするトロンボーンのソロが随所で聞かれる。マウスピースをやや押し付け気味の素人っぽい吹き方ながら相当上手い。

1948年に大学1年生が結成。
2年生になる前にプロとなり、メンバー変遷を重ねながら現在に至る。

2016年03月24日 | Comments(2) | Trackback(0) | 音楽

北海道教育大学岩見沢校 芸術課程音楽コース 第7回定期演奏会

先月のドカ雪以来ずっと暖気が続き、積雪はゼロになった。
このまま年を越すのかも?といった声もちらほら聞く。
過去の経験則からして、そんな事は有り得ない。賭けてもいい。
負けたらスープカレーのラマイでキンタマーニ200円増しの完食を約束する。

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さて、年内最後となりそうな演奏会鑑賞はキタラ大ホール。
夕食のラーメン店が麺茹で用のお湯を交換したばかりで時間が掛かり、到着したのが開演10分前。当日券を買って2階席に上がると2列目中央席が空いていた。

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曲目
○ A.シェーンベルク作曲
≪主題と変奏≫ (吹奏楽)

○ F.リスト作曲
≪死の舞踏≫-「怒りの日」によるパラフレーズ(ピアノ協奏曲)
(pf 宿田有希)

○ I.ストラヴィンスキー作曲
組曲≪火の鳥≫1919年版(オーケストラ)

○ G.ホルスト作曲
≪セントポール組曲≫(弦楽アンサンブル)

○P.チャイコフスキー作曲
ヴァイオリン協奏曲ニ短調より第3楽章
(vn 塩谷真央)

○ F.プーランク作曲
≪グローリア≫-ソプラノ独唱・混声合唱団と管弦楽のための
(ソプラノ 月下愛美)

最初はシェーンベルク唯一の吹奏楽作品。
半音階や異なる和声が多層的に入り乱れる作品で難易度が高い。
長いユーフォニアムのソロも聴き応えがある。
この曲、ひょっとしたら道内初演の可能性も・・・。

F.リスト≪死の舞踏≫はベルリオーズ〔幻想交響曲〕の第5楽章で印象的なフレーズ(オフィクレイド)がモチーフとなっている。

第1部ラストの≪火の鳥≫は全曲演奏で、これも滅多に聴けるものではない。
1919年版の指定通りのコンパクトな編成が潔く、トロンボーンのグリッサンドが映える。

G.ホルスト≪セントポール組曲≫はホルストが勤務していた女学校の弦楽オーケストラの為に書かれた作品(1912年)。
最終楽章は≪吹奏楽のための第2組曲≫の『ダーガソンによる幻想曲』をそのまま弦楽用にアレンジしたとされている。
第2組曲が後だとずっと勘違いしていたのだった。

チャイコフスキー≪ヴァイオリン協奏曲≫はソリストの表現力が申し分なく、終始オケを牽引し続けた熱演に“ブラボー”が出た。
舞台映えのするソリストは3年生。

ラストのF.プーランク≪グローリア≫で関係者全員がステージに立つ。
可憐なソプラノの旋律と合唱・オケが複雑に絡み合う神秘的な曲だ。
ピアニッシモの後に長いゲネラルパウゼ・・・と思ったら終了。

今回特に印象的だったのは、弦楽のアンサンブル能力が格段に向上していた事で、大ホールが終始心地良い空気に満たされていたように思う。
フルオーケストラといえども、管弦楽器を〔副科〕として選択する初心者が全体の半分以上を占めているという現状で、どうやってここまで底上げ出来たのか、謎だ。

そんな事もあり、最後のカーテンコールで壇上全員がお辞儀をした際、反射的に自分も深々と頭を下げたのだった。

今回も一緒に聴くはずだった娘は別行動。
一緒に受験した高校の音楽仲間と1階席にいたらしい。




2015年12月17日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

シューリヒトのAltus盤

今年買ったシューリヒトのCDを並べてみた。

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EMIのボックス以外は中古狙いが殆どだが、3月購入のSwr Music(ヘンスラー)のボックス2種は計30枚(+DVD)が圧巻だった(写真中央)。
年内に聴き終える予定だったのに、内容が濃過ぎて進まない状態だ。
音質がイマイチというのも理由の一つで、Medici Mastersのリマスタリング盤でハイドンの交響曲第86番を聴けばその差は歴然。
50年代初頭であればそれなりの情報量が残っている筈なのに、総じて響きが扁平で暗い。
おかしなミキシングでも施されているのか、聴いているうちに沈鬱な気分になってしまうものだから困る。

さて、今回買ったのは1963年、フランス国立放送管弦楽団とのライヴで、ベートーヴェン〔英雄〕の他に、シューマンの〔マンフレッド〕、メンデルスゾーンの〔ヴァイオリン協奏曲〕が収録された2枚組。

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Altus盤は今回初めてだが、気合の入ったリマスタリングが素晴らしく、しかも貴重なステレオ収録。
Altus+シューリヒトで検索すると結構ヒットする。
これらを吟味すればシューリヒトのコレクションもひと段落。
あとは没後50周年の企画を待とう。


2015年12月16日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

シューリヒトComplete EMI Recordings(Box set)

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シューリヒトがEMIに遺したベートーヴェン(全曲)とブルックナー(3・8・9番)。
タイトルだけを見るとEMIレーベルでの全録音と思ってしまうが、モーツァルトも録音しているので紛らわしい。

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それを知った上でコレを見ると一応は納得できる。
さて、この9枚組はつい先日まで送料込み2,000円程度だったのが急に値上がりした。
といっても2,499円なのだが、在庫が払底すると悔しい思いをするので早速注文。

先ずはベートーヴェンの全集から。
収録時期は57~58年で、ステレオは何故か〔第9〕のみ。
大手レーベルは55年に足並みを揃えてステレオ録音を開始したものと信じ込んでいたのであった。

ウィキペディアから抜粋すると、EMIは55年2月4日にロンドンのキングス・ウェイ・ホールにて正規のステレオ録音を開始。1958年10月にステレオLPの発売を開始、とある。
唯一のステレオである〔第9〕にしても、後述する60年代のブルックナーと較べるとこれが同じレコード会社の音か?と疑う程の違いなので、60年までの2~3年内に録音機材が一新されたのだと思う。

聴きているうちにステレオだのモノラルだといった事などはどうでも良くなる。
古くとも豊穣な響きは当時の技術の粋、何ともいえぬ味わいがある。

基本早めのテンポの中で緩急自在なシューリヒトの采配と、抜群のアンサンブルを誇るパリ音楽院管弦楽団との取り合わせは絶妙で、その響きは何と瑞々しいことよ。
どの曲を聴いても生きる喜びに満ち溢れているようだ。
4日間の早起き+通勤で一気に全曲聴き通してしまった。

本場ドイツではなく洒脱さを感じさせるフランスのオケと組んでいるというのも面白い。
金管ソロの〔ちり緬ヴィヴラート〕も昔の仏オケならではの〔趣〕と言える。
まだ一度しか聴いていないが、〔第9〕の推進力とスケール感は感動的だ。
音楽室に貼られている肖像画の〔しかめっ面〕を鵜呑みにしてはイケナイ。

さて、次はブルックナー。
EMI録音の8・9番は昔から決定盤の誉が高く、ここでの説明は不要だろう。
まだ持っていない方はこのボックスを買えば凄く得をするのは間違いない。

今回のリリースに先立ち、2012年にリマスターがなされたようだが、8・9番については90年代に発売された物との違いが(私の耳では)解らなかった。
3番は1965年の録音なのにモヤの中で聴いているようなボケた音で、すんなりと曲に入れないもどかしさがある。
どのように改善されているか密かに楽しみにしていたのに、音圧が上がっただけ。
高価なものも色々出ているが、マスターテープ自体がそうなら仕方がない。
この曲はベームかクナで我慢しよう。

※ 3月25日追記。
Medici MastersのCDでハイドンの交響曲第86番とのカップリング。
送料込905円の中古にて購入。

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鮮明さは8・9番には及ばないが、引っ込んだ感じがかなり改善されている。
ハイドンの86番(1954年シュトゥットガルト放送響)も、Hanssler Classicから出された20枚組に収録されていた同一音源よりも格段に音質がいい。





2015年03月19日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

チェロの魂柱

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20代の一時期、チェロを習っていた事がある。
画像のチェロは当時一緒にレッスンを受けていた婆さんから〔形見分け〕として2年前に譲っていただいたもの。
若い頃に散々お世話になった方なので、何かあれば息子さんから連絡が来る事になっているが、そろそろ様子を見に行かなければならない。
大正生れで既に90を過ぎている方だ。
ログハウスに置いてあった自分のチェロは、10年ほど前に泥棒が入り、他の楽器と共に盗まれてしまった。

旧東独時代のGerhard Reinel社製で、当時の価格が18万円。
買った当初、困った事に、余程力を入れないと弦を押さえ切れない。
かつてのエレキ少年は不審に思い、当時行きつけの飲み屋でよく顔を合わせていた大友氏(購入したかさはら楽器のリペアマン)に相談して見て貰ったところ、ナットの溝を全く調整しないまま売られたものと判明した。
あの店員、まだ顔を覚えているぞ!
その後に婆さんがチェロを始める際には大友氏を通したので幸いトラブルはなかった。
私が買ったのと同じモデルだが、こちらのほうが鳴りのバランスが良い。
大友氏は楽器店の廃業後に独立し、現在は北区に工房を構えておられる。

さて、本題。

年の瀬が迫り、部屋の模様替えやスピーカいじりやらをしているうちに、眠ったままのチェロをケースから出して置くスペースを確保した。
f孔から中を覗き込むと、魂柱が入っていないぞ。
英語では「sound post(サウンドポスト)」と呼び、弦楽器の表板と裏板の響きを決定付ける重要なパーツ。
「魂柱」と訳したのは夏目漱石という話もあるが、その真偽はともかく名訳の部類に入るだろう。

魂柱を置く位置は、最高音の弦が乗る駒からややエンド側と決められており、これが1ミリでも動くと響きのバランスが変わってくるらしい。
ちなみにチェロの魂柱は太さが11ミリと決められているようで、これが数百年の歴史から導き出された適正値なものかどうか・・・流通の段階で混乱を避けるためにf孔にギリギリ入るサイズで何時の間にか規格化された可能性もある。

価格はピンキリ。通販サイトを調べていると1本8万円という凄いのもある。
その道の奥に入った方なら似合うかも知れないが、構えも弓の持ち方も忘れてしまった外道者はハードオフで税込594円のドラムスティックを買い求め、ドリルで加工する事からスタートする。

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サンドペーパーを当てても一向に細くならず、プライヤーで掴んでガリガリと削り、時々ノギスで計測しながらペーパーで仕上げる。

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それから計測棒を自作する。
カネ尺2本を用いてボディの厚みを計測し、板の厚みを減ずるという方法もあったが、多分0.2ミリ単位の世界なので治具を作ったほうが無難。

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定位置はこんな感じ。
計測したら15.6センチだった。

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ボディが曲面なので、設置面を最大にするにはやや傾斜を付ける必要がある。

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こんな事をしたり、

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こんなのを使ってみたりと、試行錯誤で時間がどんどん過ぎていく。
落とした魂柱を取り出すのに楽器を真上に持ち上げて何度コロコロ転がしたことだろう・・・。
久し振りにブルックナーのミサ曲やビートルズを聴き通せたのは収穫だったが。

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夕方に作業を中断し、ススキノで某マニアの神々達と忘年会。
赤ワインを徹底的に流し込み、酩酊状態で帰宅した。

一夜明けて大晦日。二日酔の回復を待つ。
魂柱を立てた時に適度な圧で収まるように何度も出し入れして紙やすりで微調整を続ける。
緩いと簡単に倒れるし、きついとボディの振動に影響を及ぼすので、ここが腕の見せ所。

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魂柱を立てる治具はこの他に針金のハンガーとカネ尺。
やっているうちに少しずつコツが掴めてくるのが嬉しい。
しかし、何年か経って調整が必要になった頃にはペロッと忘れているだろう。

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画像では見づらいが、手前の白いチョーク跡のような部分が本来の位置。

都合1日半を費やし、やっと作業を終えた。これでやり残しなく新年を迎えられる。ヤレヤレ・・・。

振動を効率的に伝えるなら、例えば硬質プラスチック製の伸縮ボルトのような物で代用出来ないものだろうか?
弦を替える時にうっかり倒すような事もない。
接触面を傷付けないように木材で手当すればいいわけだし、締め具合で響きの調整も可能だろう。
楽器屋に頼めば魂柱の作成と調整込みで1万もしないから現実的ではないだろうが。
もしブログ等で公開している方がいらっしゃれば是非拝見したいものだ。
2015年01月01日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

北海道教育大学岩見沢校 芸術課程音楽コース 第6回定期演奏会

12月17日。

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娘と一緒に凍結路面で何度もスッ転びそうになりながらキタラに向かう。

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レストランで夕食。
パークホテル直営で味は申し分ない。でも量が少なくて却って腹が減った。
開演前に軽く・・・という客向けの店だから文句を言う筋合いはないのだが、もう少し時間があれば地下鉄駅近くの蕎麦屋に行っただろう。
次回からはそうしたい。

ロビーに出ると既に長蛇の列。慌てて当日券を買う。

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普段なら聴きやすい2階の前列中央席を狙うのだが、指揮やソリストを近くで見たいという娘の要望で1階後方の通路付近に座った。


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曲目
○F.リスト作曲/田村文生編曲
「哀歌(ラメント)」~バッハ作曲カンタータ『泣く、嘆く、案ずる、怯える』BMW12 第1楽章及びロ短調ミサ『十字架に架けられ』の固執低音主題による変奏曲 S180 (吹奏楽)

○E.グリーグ作曲
『ホルベルク組曲』作品40(弦楽アンサンブル)

○R.シュトラウス作曲
交響詩『ドン・ファン』作品20

○C.サン=サーンス作曲
ピアノ協奏曲第5番『エジプト風』ヘ長調 作品103より 第1楽章
(pf 森山綾乃)

○W.A.モーツァルト作曲
オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314より 第1楽章
(ob 高橋麻依子)

○二橋潤一作曲
『レクイエム』(S:土屋千尋 A:岩澤奈央 Tn:古城一樹 Br:塚田康弘)

今回も充実したプログラム。

田村文生編曲の刺激的な吹奏楽作品をはじめ、弦楽アンサンブルにフルオーケストラ、オーディション選出のピアノ・オーボエの初々しくも堂々とした演奏ぶりも素晴らしい。
締め括りは現代音楽界の重鎮、二橋潤一氏のレクイエム。
本年度で退官されるそうで、演奏にも一層熱が入っていたように見受けられた。
個人的にはいつかどこかで聴いた曲よりも、初めて聴く邦人作品のほうがむしろ興味深い。
年に2回、こうした刺激を与えてくれる岩教大は貴重な存在といえる。
2014年12月18日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

シューリヒトのBOXセット

もしタイムマシーンがあったら・・・。こんな夢想をよくする。
札幌の街中を見物するなら昭和40年代前半までがいい。
先代が若かった頃の〔三平〕で鉄火を注文し、〔富公〕のオヤジに怒鳴られ、テレビ塔で景色を眺め、マンモスキャバレー〔エンペラー〕で一杯・・・と、エンペラーの開業は1972年だから時期が合わないのだが、こうした妄想は考え出すとキリがない。

もし海外へ行くなら、アメリカならビーチ・ボーイズ、イギリスならビートルズの公演、中国やギリシアなら楊貴妃とクレオパトラを見たい。
ヨーロッパ圏であれば、私は間違いなくシューリヒトの生演奏を聴きに行くだろう。
ワルターと違って良質な録音に恵まれなかった指揮者だが、長生きしてくれたおかげで多くの名演を残してくれた。

先日、コンサート・ホール・ソサエティ・ボックス(10枚組)を購入した。

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HMVで2,870円。これがAmazonだと何故か5,000円(12月16日現在)。
昔は1枚しか買えなかった値段で10枚。いい時代になったものだと思う。

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元々はLP時代に通販として流通していた膨大なシリーズ物で、シューリヒトに関しては、やたら音圧の低い〔ブラ4〕を持っていた記憶がある。

名演の誉れ高いハーグフィルとの〔ブル7〕を始め、シューマンの〔ライン〕、あっと驚くヴァーグナー序曲・前奏曲集、アンドレやホリガーが参加しているバッハのブランデンブルグなど、とにかく聴きどころ満載だ。
惜しむらくは音質が良くない事に尽きるが、贅沢を言っても始まらない。

ところで、当BOXのシューリヒト音源はこれが全てではない。
分かった範囲でもモーツァルトの36番〔プラハ〕、ブラームスの〔3番〕が何故か外されている。
同じ曲は他所でも録音しているから吟味して探せばいいだろう、それにEMIのBOXがあれば大体揃う・・・と思っていた矢先、タワーレコードがオリジナル企画で最新リマスタリング盤の分売を開始していたのを知った。
しかも1枚の値段が宅飲み1回分という心憎さ。
こうなるとB型マニアック気質の血が騒いで仕方がない。

クリュイタンス、ムラヴィンスキー、クライバー、ハイティンク等々、じっくり聴いてみたい指揮者は多い。
困ったものだ。
2014年12月17日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

Gus Mancuso & Special Friends

ここ半月ほど、CDをMP3に変換する作業がずっと続いている。
かつて部屋の書棚を埋め尽くしていた洋楽ポップス系のCDとMDはビートルズとビーチ・ボーイズだけ残して処分したのだが、大した枚数もないのに眺めていると購入当時の思い出が蘇ってつい聴いてしまったりと、年内に作業を終えられるかどうか微妙な状況だ。

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数年前に高校同期の知人から頂いた私家編集盤。
こうした世界を好む知人がいてくれるというのは喜ばしい限り。
大事に取っておく。


さて、この時の続き。

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先日、注文していたCDがやっと届いた。
2001年リリースの実質2in1アルバムの新品がドイツにあった

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オリジナルジャケット。上がGus Mancuso(1956)、下がMusic from New Faces(1958)

上のLPを一時期所持していたのは前に触れたが、ライナーノーツがそのまま転載されていたいて懐かしかった。
ジャズの世界でバリトン(我が国では一般的にはユーフォニアム)が使用された最初のアルバムという記載は、勉強不足なので本当かどうかはわからない。
元々音楽環境に恵まれた家庭に育ち(6人兄弟)、ピアノ、ベース、トランペット、トロンボーン、ビブラフォンを演奏するというマルチプレイヤー。
メインはトロンボーンで、一時期所属していた軍隊バンドでバリトンを吹いた経験があるそうだ。

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右上、baritone saxとあるが、これは記載ミス。
これを鵜呑みにしてブログを書いていらっしゃる方もいたが、まあ仕方ないだろう。

改めて聴くと、ウエストコースト系の爽やかなサウンドで非常に心地良い。
初物狙いという意図もあっただろうけど、この楽器を選択したのは正解。
アマチュアの端くれが“何でユーフォ?”などと斜に構えて聴くのではなく、流れてくる音楽そのものを楽しめればそれでいいのだ。







2014年12月16日 | Comments(2) | Trackback(0) | 音楽

Lolli Popのポン!



1958年、全米第2位の大ヒット曲。
『ポン』をやっているのは若き日のアンディ・ウィリアムス。
当時はコーデッツと同じケイデンスレーベルに在籍していた。

コーデッツ(The Chordettes)のデビューは1946年で、Andrews SistersやMcGuire Sistersといった古き佳き時代の系譜にある。
ロリポップ=コーデッツという世評が固定してしまっているようだが、彼女達のベストアルバムを聴くと、この曲だけが異質に聞こえてしまう。

映画〔Back to the Future〕で、うっかり30年前に逆戻りしてしまった主人公のマーティが街中をうろついていると、どこからともなく彼女たちの1954年のヒットナンバー〔Mr Sandman〕が聞こえてくるシーンが印象的だ。
映画の後半、ダンスパーティに飛び入りしたマーティが〔Johnny B. Goode〕
を弾いて周囲の度肝を抜くシーンと好対照で、1955年という米音楽シーンの節目を上手く描写しているものだと感心した。



日本では馴染はないがオリジナルはロナルド・アンド・ルビィ(Ronald & Ruby)。
こちらには『ポン!』が入っていない。それでも20位まで上昇した。
ヴォーカルにも張りがあってこちらのほうがむしろ好み。
しかし、『ポン!』が入っていない物足りなさ感は拭えない。
やはり、後出しジャンケンの強みか。
まだ楽曲の量産体制が確立する前の話。

2014年10月24日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

Compared To What

前記事の続き

しかし、良い事は続くものだ。
同じ頃にエアチェックしたCompared To Whatの映像が一発でヒットするとは。
つい数時間前の事だ。



最近になってCDを買おうと検索したが、それらしいのが一向に出てこない。
カセットラベルに書いた演奏者名を〔リチャード・ハリス〕と覚えていて、俳優が歌っているものだと思って調べても出て来るはずがない。
映像を確認すると正しくはSAX奏者のエディ・ハリスだった。

冒頭部分でピアノが何故か〔アクエリアス〕を弾く。
調べれば判るだろうが、面倒なので深追いはしない。

The song was recorded in 1969 by pianist Les McCann and saxophonist Eddie Harris for their album, Swiss Movement, recorded live at the Montreux Jazz Festival.

こちらもCDされているがどうやら廃盤らしい。
アマゾンで中古1400円というのを見つけたので早速注文した次第。

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2014年10月13日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

Waltz for Sonny

ステレオラジカセを買ってもらった中学2年生の頃から〔エアチェック〕を始めた。

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懐かしや・・・CF6300。
FM雑誌でオンエア曲を確認し、番組の曲紹介に合わせて録音するという、甚だ非効率的な手法だったが、翌年にお年玉で中古のカセットデッキを買ってからは、番組を丸ごと録音して後からテープに編集するという本格的なスタイルが確立した。
月曜16時からのポップス・ジャズ系番組、週末の〔ゴールデンジャズフラッシュ〕、渋谷陽一の〔ヤングジョッキー〕、そして小倉エージ選曲の〔クロスオーバーイレブン〕等、歌謡曲以外は何でも聴き漁ったものだ。
大学生になるとこれにクラシック番組が加わる。

高校1年の時だったと思う。
ギターと口笛を同時に演奏するワルツ調の曲が妙に気に入ったのでライブラリーに加えたのはいいが、FM雑誌で番組欄を見ると〔その他〕になっており、元テープは既に別番組を録音してしまったので後の祭り。

初秋の夕暮れ前、通り雨が止んで草木は濡れている。
青空に大きな虹が見え、涼しい微風がそよぐ・・・。

こんな情景を髣髴とさせるメランコリックな調べはその後も数年に一度は脳裏に蘇り、そのまま30数年が過ぎた。

2年前の或る日、やっと本気になって曲名を突き止めようと色々調べたところ、Toots Thielemans(トゥーツ・シールマンス)の演奏であることが判明した。

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名前や顔を知らなくても、演奏は誰でも聴いた事があるという有名なお方。
1922年生まれ。御年90を超えてご健在らしいが、残念な事に2014年3月12日、高齢を理由に音楽活動を停止することを明らかにした模様。

ところが、その後がサッパリ進まない。
Yahoo知恵袋に投稿しても反応なし。2a
2ちゃんねるで色々聞いて70年代録音のWaltz for Sonnyという事までは判ったが、未CDのままなのか、収録されているアルバムが見つけられない。

そんなこんなで1週間ほど前、曲名と名前で検索すると1枚のCDが浮上。
サンプル視聴で〔あ、コレだ!〕
30数年続いた探索は意外なほどアッサリと結末を見た。

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Amasonに発注して本日届いたCD。
TOOTS THIELEMANS LIVE
74年のライブ盤で、Waltz for Sonnyは4トラック目。

Youtubeに同曲のハーモニカ演奏はあるが、残念ながら口笛バージョンは見つからない。
そこで、ほぼ同時期のものと思われるBLUESETTEを紹介する。
オーケストラ演奏も入った豪華版。




※ 2016年8月22日没。94歳の大往生でした。
2014年10月13日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

谷口静司さんの事

愛読していた甘口時評がしばらく滞っていたので心配していた矢先、23日に亡くなったとの記事が最後の更新となってしまった。(新聞での公表は27日)

初めてお目に掛かったのは1985年、フルトヴェングラーのリマスターCD全集が発売された年で、クラシック愛好家でオーディオマニアの友人に誘われて、〔さっぽろAVシアター〕に参加した時の事。
ちなみに、同じゼミ生だったその友人とは現在も交友が続いている。

フルトヴェングラー指揮による貴重なカラー映像(ドン・ジョバンニのワンシーンだったか?)や、擬似ステレオとリマスターCDの聴き比べなど、当時札響主幹であった谷口氏が適切な解説を加えながら進行し、終盤には当時存命だったカラヤンの音楽観の変貌にも触れるなど、実に見応え・聴き応えのある企画だった。

タートルネックのセーターにジャケットという出で立ちで、音響機器のセットを終えて席に戻る際、左手で支えた右腕の先を顎に添えて歩くサマが何ともカッコ良かった。
その後、FM北海道のクラシック番組は毎週欠かさず聴いていて、クラシツク評論家としても一番身近な存在だったように思う。

2000年、在札コミュニティFM局の開局に伴い、谷口さんが番組を担当する事になった。
谷口さんの〔音楽案内〕は土曜日の17時から2時間(録音)、そして21時からが私の3時間生放送で、尊敬する谷口さんと同じタイムタイムテーブルに載るという夢のようなプログラム。
クラシックからオールディーズへの番組の流れが素晴らしいという多くのリスナーからの賛辞は、当然ながら100%谷口さんのお陰。

実際の会話は番組でのボソボソしたものではなく快活そのもの。
ユーモアとウィットに富んだ話しぶりは魅力的で、ペースメーカーを埋込んでいるとは思えないほど健康そうに見えたものだ。
やがて局の経営悪化に伴い、谷口さんの番組は他局に移った。

もう時効だから書くが、シューリヒト指揮のブルックナー9番をリクエストし、それがオンエアされた事がある。
どうした事かリクエスト主を〔例の友人〕と勘違いされたようで、早速本人にお礼を述べたそうである。
覚えがないので否定したら憮然とした表情をされていたと、後から聞かされた。
内輪の仕込みはマズいので全く関係ない名前を用いたのに何故そうなったのか、未だに見当が付かない。

享年83歳。
半世紀以上の永きに亘り、北海道のクラシック界を牽引し続けた。
私の事など名前はおろか顔すら記憶されていなかっただろうが、多くの事を教えていただいた。

合掌。
2014年07月27日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

放送音源の処分

以前、市内のFM局で洋楽番組を担当していた事は何度か書いた。
5年間続け、離れてから10年近く経った。
一時期は部屋中がCDとMDで埋め尽くされていたものだが、順次知り合いの愛好家に引き取ってもらい、残ったのは個人的な趣味で買ったCD類。

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それらを車に満載して古レコード店に向かう。
店主が私の番組を愛聴していたという噂を聞いていたので少し期待していたものの、査定は殆どタダ同然。そんなものか・・・。

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CDの表紙が濡れていたりカビが出ているものは売り物にならないというので引き取る。(この他に2箱、タイヤ置き場の奥から出てきた)

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こちらが放送用音源。
曲順・演奏者順に検索出来、生放送でマイクに向かいながらリクエストに対応出来る。
曲数は約15,000曲。何処にでも持ち運びが出来る。
独りで放送ブースに居たまま番組を続けられるので、曲を流している最中に慌しくCD・MDを引っ張り出してのオンエアが主流だった当時としては画期的なものだった。
MDの普及がコミュニティFM局の隆盛を後押ししたのは間違いない。
それにしても、再生機器類の変化はめざましい。
HDDに取り込む事も出来たのだろうが、編集に莫大な手間が掛かり、そもそも興味を失った身としてはやる意味がない。

という事で、札幌近郊のFM局でオールディーズ番組を担当している方にそのままそっくり譲る事にした。
労力の結晶を失ってしまう喪失感は少なからずあったが、今後使う予定のない物を抱え込んでいても仕方がない。
番組の守備範囲は50~60年代の洋楽全般、映画音楽、和製カヴァーポップス。
散々聴きまくったので、この先新たに興味を持つような楽曲はもう残っていない。

※ 先日逝去された〔吹奏楽ポップスの父〕岩井直溥氏は、アレンジャーとして当時の洋楽を我が国に伝える役目を一手に引き受けられたような方でもある。

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7年がかりの手作りログハウスは、1昨年の秋に解体した。

こうした世界に足掛け10数年費やしたのはいいとして、ユーフォニアムに復帰した頃の浦島太郎状態が未だに続いており、困った事に近年〔老い〕が加わってきている、というのが現状だ。

2014年05月24日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

THE Beach Boys 札幌公演

3月25日。

ファンでありながら、行こうかどうか、当日まで迷い続けた。
出勤途中にローソンでチケットを購入しようとしたところ、当日なので取扱い終了。
定時に上がって食事を済ませ、Pendeltonもどきのシャツに着替えて地下鉄に飛び乗る。

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当日券は1階の13列目という願ってもない場所。
60代の現役ファンに交じって20代の若いファンもかなり見受けられた。
映画〔陽だまりの彼女〕〔Wouldn't It Be Nice〕を聴いて興味を持ったのだろうか?

19時08分、ニトリ文化ホールの緞帳がゆっくりと上がり、マイク&ブルース及びバンドメンバーが満を持して登場。

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オープニングの〔Do It Again〕を皮切りに、California Goldが休みなしに15曲続く。

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マイクのヴォーカルは予想以上に力強く、先日73歳を迎えたとは思えないほど若々しかった。
演奏自体はかなりロック色の強いもので、ビーチ・ボーイズの魅力でもあるシンフォニック的なサウンドは期待していなかったものの、それでもあの少人数で良く再現したものだと思う。
バンドメンによるリードヴォーカルにしてもそうだが、要するにブライアンバンドが凄すぎるという事なのだ。
贅沢を言ってはいけない。足りない〔響き〕は脳内が補ってくれるわけだし。
欲を言えば、音量を控えてヴォーカルやハーモニーをもっと聴かせて欲しかった。

マイクがブルースの紹介を始め、グラミー受賞(歌の贈り物/バリー・マニロウ)に触れた途端、会場がざわめく。

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多くのファンが熱望していた〔Disney Girls〕を歌うブルース。
日本でこの曲を歌うのは今回が初めてのようだ。
ラスト間際のアドリブでは往年のファルセットを聴かせてくれた。
マイクには悪いが、この1曲をハイライトと感じたファンも多かったのではないだろうか?
ブルースもさすがに年を取り、Bruce&Terryの頃のような怒涛のファルセットは出せなくなってしまったようだ。
それでも〔Wendy〕でマイクが歌う部分や〔Do You Wanna Dance?〕を最後まで歌い切ってくれた。有難い。

札幌公演はおそらく今回で最後となるだろう。
大音量を幸いに、周囲の迷惑も考えずにブライアンのファルセットで参加し続け、すっかり声がかれてしまった。
もう、思い残す事は無い。
(20時40分終了)

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この日のセットリストは以下の通り。
(ビーチ・ボーイズ名義でないマイクの曲は③と⑲)

① Do It Again
② Little Honda
③ To The Beach
④ Catch A Wave
⑤ Hawai
⑥ Surf City
⑦ Surfin
⑧ Surfer Girl
⑨ Wendy
⑩ Dont Worry Baby
⑪ Little Deuce Coupe
⑫ 409
⑬ Shut Down
⑭ Get Around
⑮ Ballad Of Ole Betsy
⑯ Getcha Back
⑰ Darlin'
⑱ Disney Girls
⑲ Pisces Brothers
⑳ Got Only Knows
㉑ Sloop John B
㉒ Wouldn't It Be Nice
㉓ Then I Kissed Her
㉔ California Girls
㉕ Good Vibrations
㉖ Kokomo
㉗ Help Me Rhonda
㉘ Rock and Roll Music
㉙ Do You Wanna Dance?
㉚ Barbara Ann
㉛ Surfin' U.S.A

・・・ENCORE・・・
㉜ Wild Honey
㉝ Fun, Fun, Fun

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メンバー確認用のセットリスト。



2014年03月26日 | Comments(2) | Trackback(0) | 音楽

北海道教育大学岩見沢校 芸術課程音楽コース 第5回定期演奏会

12月17日。

キタラは職場から徒歩圏内。
開演まで間があり、時間潰しにヤマハセンターに行くと定休日。
どこかで晩飯を食べるにも時間が中途半端なのでそのまま会場に向かうと、開場10分前なのに長蛇の列で、最後尾が裏口のタクシー乗り場付近まで達しており、いい場所が取れないんじゃないかと焦った。

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何とか2階の前列席を確保する。すぐ近くに同じバンドの事務局長が奥さん連れで座っていた。

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F.ヒンデミットの吹奏楽版を皮切りに、弦楽アンサンブル、ヴェルディオペラの大合唱、学内選出のピアノとクラリネット奏者による協奏曲、そして〆は〔ブラ2〕という、何とも贅沢極まりないプログラム。
時には教員関係者らもサポートし、岩見沢校の威容と現状を余すことなく伝えてくれたのではないかと思う。
最初から最後まで、それが心地良かった。

どの曲が一番印象深かったかと問われると困ってしまう。
強いて選ぶとすればやはりヴェルディか。
今年は生誕200周年という事で演奏する機会の多かったヴェルディだが、学生らによる若々しく爽やかな歌声はこの日しか聴けないもので、まさに心が洗われる思いだった。


2013年12月19日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

デューク・エリントン・オーケストラ 札幌公演


11月28日。

仕事を終え、職場から徒歩で大通方面まで歩く。

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オーロラタウンの〔八雲〕で軽く腹拵え。チョイ飲みセット1,200円也。
ここから市民ホールまで徒歩3分だ。

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日頃お世話になっている方が急用で行けなくなり、チケットを譲ってもらった。
〔会員になりすまして入場する〕という託言に従い、地味なコートに地味なマフラーという格好で、口をヘの字に結んで悠々と受付を済ませる。
これにベレー帽が加われば完璧だったのだが、しまむらで見つけられなかったのが残念。

毎年のようにやってくるグレンミラー楽団は公演回数をこなすスケールメリットでチケットは求め易い。
しかし同じビッグバンドでもデューク・エリントン楽団となるとそうもいかないので興行側も苦労するようだ。
非営利組織である文化鑑賞会だからこそ実現出来た企画だと思う。

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開演前、ステージの配列。
2台のマイクはそれぞれ金管・木管のソロ用。
各セッション毎にもマイクが用意されている。

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今回のプログラム。
オープニングの〔A列車〕以外は演目通りとならず、プログラムにない曲も多かった。
全体的に折り目正しい演奏だったのは、今回の客層を考慮しての事だろうと思いたい。

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メンバーが登場し、いよいよ〔公爵演奏會〕がスタート。

生音を上回るスピーカ音量に惑ったのも最初のうちで、繊細でゴージャスなサウンドに魅了される。
自分の席は前から3列目。ソロプレーヤーのサウンドが真正面から飛んでくるという願ってもない位置。

ガッチリ体型の黒人プレイヤーはいかにも見映えがする。
吹く時の姿勢もバラバラで、Showの要素も含めていかにもジャズの世界。

華麗なソロの連続に圧倒され、バンドのアンサンブルも、例えばPPPで柔らかく響かせるハーモ二―の妙などは聴いていて何度もゾクッとさせられる。
コンマスも洒脱なトークや身振りで客を沸かせる。

後半の途中にヴォーカルの平賀マリカが登場し、プログラムに華を添える。
当楽団と共演したCDをリリースするなど、国内での評価は高いようだ。

かつてジャズ喫茶やLPレコードで慣れ親しんでいた40~50年代の佇まいは感じられず、アレンジも変更されている。
御大が没して40年という時の経過を思えば、往時の雰囲気を期待するほうに無理があろう。
しかし、色彩感溢れるエリントンの楽曲をこれほどまで豊かに表現してくれるのはやはり「本家本元」の強みなのだろうと。
キッチリ2時間、エリントン音楽の素晴らしさを余すところなく伝えてくれた。

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30年近く前に購入したCD(当時3,500円!)。
1957年のステレオライブ盤にしては音が良過ぎるので、スタジオ録音に差し替えられた可能性が高いが、名曲ズラリのお勧め盤。

※12月1日後記・・・廃盤みたいです。

2013年11月28日
於 札幌市民ホール 18:30開演、20:40終了

2013年11月30日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

The Fendertones

Beach Boysネタ。

昨年のSmileコンプリート盤リリース、結成50周年を迎えた本年は新アルバムのリリースに続き、8月にはオリジナルメンバーが全員揃って来日を果たした。
特に来日公演はファンにとっては願ってもない事で、演奏に立ち会えた人達が本当に羨ましい。

実は私も行く気満々で、飛行機代を貸す と言ってくれた山妻に感謝せねばなるまいが、既に出張の予定が入っていたので最初で最後のチャンスを逸してしまった。
この時は正直、自分の仕事を呪った。

来年3月下旬にBillboardにて Mike&Bruce組による〔The Beach Boys〕のライブが行われるという情報が入ってきたのだが、個人的にはBrian抜きのBB5は見たいとも思わないし・・・。

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EMIの公式サイトより拝借。

さて本題。

YoutubeでBeach Boys関連の動画を漁っていると、本人達の映像に混じって
〔Fendertones〕というのが時々ヒットする。
デビューしたての頃、レコード会社がグループ名を勝手に〔Beach Boys〕とクレジットしてしまう前はThe Pendletones(ペンデルトーンズ)と名乗っていたそうだから
“フェンデルトーンズ”とでも発音するのだろうか?



Let Him Run Wild
1965年の〔Summer Days (And Summer Nights)〕の収録曲で、当時としては珍しいビッグバンドの手法を取り入れた、いわば裏の名曲。
Brian自身も1998年のソロ〔Imagination〕でセルフカヴァーしている。

これが最初に見たFendertonesの動画で、観客よりもステージ上のメンバーが多くて、学祭のライヴか?、といった印象。
普通ならシンセで代用するところを当時のレコーディングで実際に使用した(と思われる)楽器類を全て投入し、オリジナルに近いサウンドをステージ上で再現しているのが彼らの凄いところだ。
幾多の楽器類を投入しながらもスッキリと聴かせてしまうBrian-Magicを体験出来るのも有難い。



Do You Wanna Dance(踊ろよベイビー)
同じく1965年の〔Today〕の収録曲で、オリジナルは1958年、Bobby Freemanのヒットナンバー。
通奏低音のSAXが映る瞬間は何度見てもゾクッと来る。

長く私設ファンクラブ〔BBFUN〕を運営されている鰐部知範氏がFacebook上で直接彼らに問合せしたところ、SAX奏者以外は全てアマチュアらしい。

全て紹介するわけには行かないが、サウンドが複雑・深化した1965~67頃の曲を中心に取り上げているのが興味深い。

が、中にはこういうものもある↓。



The Monkey's Uncle (1965)
スター女優と比べてビジュアル的にどうかといった話は抜きにして・・・。
やはりここは、オリジナル映像を紹介しない訳には行かないだろう。



アネット主演映画の冒頭シーン。The Beach Boysがバックで演奏している。
1965年といえば、もう既にこの手の曲は〔卒業〕していた時期。
そうした先入観も手伝い、どことなく軽く流している感がある。
口パクとはいえ、これほど鮮明な当時の映像は大変貴重だ。

〔Smile〕のブートや〔Stack O Tracks〕をベースに多重録音機でヴォーカルの重ね録りに挑戦したり、似合うかどうかも考えずに高価なPendletonのシャツを買ってみたり、〔Surf's up〕の完コピを目指してヴォイス・トレーニングに励んだり・・・そうでなくともファンであれば一つや二つ、思い当たる節があるだろう。
私の場合は上記の他に、Brian-Bandのツアーに同行して1曲だけでもいいからファルセット役として参加したい、という願望がある、というかあった。

The Fendertonesはファンのそうした思いを体現してくれる貴重な存在だ。
2012年12月18日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

That's Why God Made The Radio

The Beach Boysが結成50周年を迎え、6月に新アルバムをリリースした。
3つに分裂してそれぞれがBeach Boysのヒット曲をライブで歌い、著作権を巡る訴訟合戦とやらでメンバー間の確執が取り沙汰されてきた。
記念式典などで一同が揃う事があったとしても、まさか再結成するなんて誰も想像していなかったに違いない。

みんなジジイになって脂が抜けたものなのかどうか、とにかく、メンバーそれぞれが現役で頑張っていたのが大きい。

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That's Why God Made The Radio
邦題(ゴッド・メイド・ザ・ラジオ〜神の創りしラジオ )

1. Think About The Days
2. That's Why God Made The Radio
3. Isn't It Time
4. Spring Vacation
5. The Private Life Of Bill And Sue
6. Shelter
7. Daybreak Over The Ocean
8. Beaches In Mind
9. Strange World
10. From There To Back Again
11. Pacific Coast Highway
12. Summer's Gone
13. Do It Again (2012ver~日本盤のみのボーナス・トラック)

タワーで買い、ほぼ毎日、仕事の行き帰りに車の中で聴いている。

「期待しなかった割にはかなり出来がいい」という意見が大半で、これには全く同感だ。
Jeffrey Forskettらのツアーメンバーのサポート不可欠の往時のコーラスワークに“あざとさ”を感じていたのは最初の数日。
やがて音楽そのものに引き込まれていく。

収録は全12曲で、日本盤のみ『恋のリバイバル』の再録ヴァージョン入り。

出張先でアルバムタイトル曲のThat's Why God Made The Radioがラジオから流れた この時の感動は強烈だった。

意表をつく頻繁な転調と荘重なコーラス、そして内に秘める力強さ。
Brian・Wilsonがこんなに素晴しい曲を書いていたとは・・・。

最初の伸びやかなリードはJeffrey Forskettだろうか?
続くAlのリードもまるで青年のようだ。曲後半の途中でBluceの声もしっかり聴き取れる。

Mikeが過去のアルバムに収録予定だった(10)を除く11曲がBrianによるもので、当初はここ30数年の未発表曲を並べたのではないかと想像していた。
後で知ったが1998年のソロ〔Imagination〕の頃に書き溜めてあった曲らしい。

意欲的・実験的な曲はひとつもないけれども、現在のメンバーが一堂に会して現金な歌声を聴かせてくれる。それだけで充分なのだ。

個人的には10~12までの流れが最高で、この辺りを聴く度にファンを続けてきた事を誇りに思う。

1966年のGot Only Knowsをリピート再生しながら生後間もない長女を抱き抱え、父親になった幸福感に浸っていたものだった。
あれから15年。
子供と大人の端境期にある長女が今回のアルバムをPCで再生して聴いている。

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「これって、ロックなの?」
「そうだ!」
2012年07月13日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

布谷文夫氏 死去

布谷文夫氏の死去を本日の朝刊で知った。
13~4年前、当時やっていたラジオ番組でゲスト出演していただいた。
確か、同じ北海道出身のあがた森魚さん繋がりで実現したはずだ。
享年64歳。という事は当時50歳位?もっと若く見えた。
楽曲のファンキーなイメージとはかけ離れた、穏やかで実直な方でした。
合掌。


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2012年01月20日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

岸部一徳とシーサイド・バウンド

GSブームは自分が3~4歳頃までで、同時期のピンキラやジュンとネネ、日吉ミミなどは覚えているのに当のGSは全く記憶にない。
ある配慮から、幼児が起きている時間帯には放映しなかったのだと思う。

だから沢田研二は「勝手にしやがれ」の人であり、真木ひでとは最初から演歌歌手で、ミッキー吉野は最初からゴダイゴ、そして岸部一徳は最初から俳優、といった具合。

20何年前だったか、STVラジオで昼時に「大通りに行こうよ」という企画コーナーがあり、オープニングに「シーサイド・バウンド」が使われていた。
あ~、これが若きジュリーの声なのかと興味を感じ、レンタルCDをカセットにダビングし、何度か聴いているうちに知ったのが岸部一徳の魅力だ。


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終始ジュリーのオクターヴ下で歌い続ける岸部一徳の安定感は抜群だ。

2分頃から始まる間奏で他メンバーの「キャッホー!」、「ホウホウ!」といった嬌声はこの曲の持ち味だから、流れとしては全く違和感がない。
ところが2分13秒、いきなり蟻地獄の底から呪文が響く。

イエイエイエイエ・・・イェッ!

特異な雰囲気と脇役としての貴重な存在感が、既にこの頃から確立されていたというのが凄い。
2012年01月03日 | Comments(2) | Trackback(0) | 音楽

クリスマス・ソング 2011

手持ちのクリスマス音源リストを見ながら、ずっとyoutubeを検索していた。
自分でアップ出来れば世話がないのだが、MDはやり方が解らないから困る。

とりあえず洋楽を5曲ほど。面倒なので簡潔に。

① ミッチ・ミラー合唱団/ママがサンタにキッスした(195?)
昨年8月、99歳の天寿を全うした。
力強い男性合唱が心地良い。これといったコンピ盤がなくて集めるのに苦労したものだが、今はソニーから5枚組95曲のボックスが出ている。

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② ビーチ・ボーイズ/ブルー・クリスマス(1964)
ブライアンのソロヴォーカル。ゴージャスなオケと美声がタマリマセン。

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③ リンダ・スコット/クリスマス・デイ
邦盤は「クリスマス・デー」。デビューシングルの「星に語れば」が全米3位。日本でも根強い人気がある。
10年ほど前に出されたデジタルマスタリングのコンピCDがとんでもない値段で取引されている模様。ヤフオクに出そうかな・・・。

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④ アルビンとチップマンクス/チップマンク・クリスマス(1964)
アニメのキャラクター(シマリス)。ウィッチ・ドクター (1958)と並んで良く知られた曲

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⑤ ブレンダ・リー/ジングルベル・ロック(1958)
オリジナルはカントリー歌手のボビー・ヘルムズ。聴き飽きたのでブレンダ・リーを。彼女には「Rockin' Around the Christmas Tree」というのがあるんだけどね。

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さて、ローカルカヴァー編。
水原弘の「ブルー・クリスマス」をアップしてウケを狙いたかったのだが残念ながら見つからず。
梅木マリは「トムとジェリー」の主題歌を歌った人。

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最後にレア音源。
1958年、ポール・アンカが日本のファンのために録音した曲。
演奏は原信夫とシャープ&フラッツで、伊藤素道とリリオ・リズム・エアーズがバック・コーラスを務める。

リリオ・リズム・エアーズといえば抱腹絶倒の「リトル・ダーリン」。
大ヒットしたTHE DIAMONDSではなく、バタ臭いオリジナルのTHE GLADIOLASを参考にしたところがシブい。
youtubeを検索したら既に消されてしまったようで、ここで紹介出来ないのが残念。

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※ 同日追記
なんと、水原弘の「ブルークリスマス」をcartman氏が見つけてくれた。
1960年、永六輔の訳詩。 ちなみに「君こそわが命」の作詞も永六輔氏。


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2011年12月24日 | Comments(2) | Trackback(0) | 音楽

ブルックナーのCD

休日なので久しぶりにクラシックのCDをチョイ聴き。
バラバラに押し込んであったブルックナーのCDを曲順に並べ直す。

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初めてブルックナーの音楽に接したのは20歳の時に買ったクーベリック指揮の交響曲第4番(LP)。コンビニのバイト明けに飲みながら聴き、酩酊に近い状態で大学の講義に行く、なんて事をやっていた。

その次は1986年、三菱のCMで流れていた交響曲第8番4楽章の冒頭部分。
「サイクロ~ン!」の無声音。覚えている方も多いと思う。
同じ年に北海道交響楽団が定演で「ブル8」をやり、ワーグナーチューバのソロを吹かせてもらったのも貴重な経験だ。

再び興味を持ち始めたのがブルックナー没後100年にあたる1996年頃だったと思う。
後に某FM局のクラシック番組で3回連続のブルックナー特集をやる事になり、殆んど聴かれる事のない合唱曲や初期の交響曲の音源がこの時に役立った。というか元を取れた。

普通に聴くのが3・4・5・8・9番で、それ以外はどんな曲なのかもほとんど覚えていないという有様だ。
家の中で聴くわけにはいかず、どの曲も長いのでじっくり聴く時間が持てずに現在に至っている。

さて、コレクションの中からいくつか・・・。


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交響曲第3番(ワーグナー)
クナパーツブッシュ(左)、ベーム(右)。
演奏はいずれもウィーンフィル。
いきなり冒頭からトランペットのソロが登場し、当時の評判は散々だったそうだが、初演を聴いた16歳のマーラーが絶賛したというエピソードがある。

クナは54年録音ながら音質が非常に良い。ただ金管群がバリバリなので聴いていて疲れる事がある。その点、世評が高いベームは万人好みか。
1楽章のtuttiでホルンが音を外すのはお愛嬌。

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交響曲第5番(ロマンチック)
クーベリック/バイエルン響
LPがCD化されて買い直したもの。
ヨーロッパの深々とした森林を髣髴とさせる雰囲気がいい。
冒頭ホルンのソロが時として豆腐屋のラッパに聞こえてしまうのが困る。

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交響曲第5番
ヴァント/ベルリンフィル
地味な扱いだった老指揮者が80歳を過ぎて突然化け、いきなり脚光を浴びる。
明確なアナリーゼが心地良い。

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交響曲第7番
マタチッチ(左)、シューリヒト(右)
当時、クラシックのCDは専ら玉光堂で購入していた。よきアドバイザーであったT氏には大変お世話になった。
頻りに朝比奈盤を勧められたが何故買わなかったのか、理由を思い出せない。
金管がショボいという印象が強かったせいかもしれない。
T氏は現在、道新夕刊のクラシック新譜コーナーを担当されている。

マタチッチ/チェコフィルは特に1楽章が素晴しい。2楽章がノロいのが残念。
シューリヒト/ハーグ響は録音も良くなくオケのレベルもイマイチだが、この寂寥感がたまらない。2楽章のスピード感もいい。もっと上手いオケで録音を残して欲しかった。

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交響曲第8番
有名な曲だけあって無数の録音がある。
最初に買ったのがヨッフム/シュターツカペレ・ドレスデン(左)で、温かみのある演奏だ。実際に演奏した曲なのでこれ1枚で充分なのだが、この曲ならクナパーツブッシュ/ミュンヘンフィル(右)を外すわけにはいかないだろう。
確かに凄い演奏だが、いささか冗長に思える。これを盛んに持ち上げた評論家がいて、この人とは合わない。
バルビローリ/ハレ管のライブ(下)は意外な掘り出し物。

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交響曲第9番
3楽章の未完曲。「4楽章にはテ・デウムを」とブルックナーが本当に言い遺したのかどうかはともかく、聴き終えて「足りない」という気がしない。
本物のファンならあれやこれやと創造の領域に入るのだろうけど。
ムラビンスキー/レニングラード響は独特の緊迫感が漲り、大指揮者の面目躍如といったところ。80年の録音だから73歳という事になる。脱帽。

何枚も持っている訳ではないが、やはりこの曲はシューリヒト/ウィーンフィル(左)で決まり。録音も良く、ローカルオケの素朴さも残っている。
高原に吹く一陣の風・・・。そんな世界だ。
8番もコンパクトな演奏ながらヨロシ。これを聴いて以来シューリヒトはかなり買い漁った。昔の人なので古い録音ばかりだけれども。

年明けから出張が続くので、移動中に車の中でじっくり聴き込んでみようか。
2011年12月24日 | Comments(2) | Trackback(0) | 音楽

SMILEがCapitolより公式リリース

以下、ビーチボーイズの音楽に興味のない方はスルーでお願いします。

1967年に発売が予告されながらお蔵入りとなっていた「世界で最も有名な未発表アルバム」が遂にリリースされた。

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高価なボックスセットには手が出なかったので2枚組を購入。3,700円也。

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91年、Capitolと再契約の際にかなりの音源が流出し、そのうち公式発売されるのではないかと期待されたものだが、93年の「グッド・ヴァイブレーションズ・ボックス」 (左)で数曲が発表されるにとどまった。それでも衝撃は大きかった。
上の2枚が当時入手した海賊版。
関連のありそうな音源をカセットテープに録音して「マイ・スマイル」として楽しんでいたクチ。

そして04年、健康を回復し、精力的なライブ活動を続けていたブライアン・ウィルソンが新録の「SMILE」をリリース(下の右)。
オリジナル音源に忠実なコーラスワークと演奏も素晴らしかったが、なんといってもブライアン主導というのが大きかった。

これでひと段落と思いきや、やはり気になるのがほぼ9割方完成していたといわれるオリジナル音源の処遇。
ビーチボーイズ結成50年目の節目にやっと日の目を見た形だ。

今回のプロデュースにブライアンは加わっていないと言われている。
ブライアン個人としては04年に発表した時点で心の整理がついたのだろう。
なので、各曲の構成も「04年版」に準拠している。

中でも白眉は何といっても「サーフズ・アップ」
曲前半のリードがカールからブライアン本人の声に差し替えられた。
個人的には、コレ1曲だけでも買った甲斐があるというもの。


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このアルバムが「もし67年に発表されていればロックの方向性が違っていただろう」といった説も過去にあったようだが、仮に発売されていたとしても、とても大衆の支持を得られる内容とは思えない。
当時のメンバーがよくぞレコーディングに付き合ってくれたものだと思う。

そんな事を書いていた矢先、ビーチボーイズファンにとっては超弩級のニュースが飛び込んできた。

何とオリジナルメンバーで再結成され、新たに曲をスタジオ録音し、しかもツアーも予定しているというのだ。

この手のガセネタには慣れているので半信半疑で調べていたら「Do It Again」の録音風景が・・・。
実に43年ぶりの録音となる。


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メンバーが一堂に会して「音楽」をやっているのを見て胸が熱くなる。
こんな事は絶対に有り得ないと思っていた。
まさに“I'm Waiting For The Day”!

平均年齢70歳に達した彼らがどんな音楽を聴かせてくれるのか、どんなステージを見せてくれるのか。

来年は目が離せないぞ。


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2011年12月19日 | Comments(0) | Trackback(0) | 音楽

Release Meの変遷

この曲を初めて聴いたのは往年のカントリー歌手、レイ・プライスによるもので、そのまんまハンク・ウィリアムスといった歌い回し。
オリジナルは1年前の1953年にエディ・ミラーによる録音で、これは未聴。
「放っておいてくれよ、そっとしておいてくれよ」といった離別の歌だ。

1954年といえば、それまでの旧態依然とした曲調に危機感を抱いたカントリー業界がポヒュラー化を推し進めていく最初の年となるのだが、イントロのフィドルからして哀愁感漂うこの曲も悪くない。


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さて、「Release Me」といえば、67年のエンゲルベルト・フンパーディンクが有名だが、その前に、62年全米8位を記録したエスター・フィリップスを外すわけには行かない。

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実はこの曲、わが国でもリリースされている。
コテコテのR&Bナンバーが茶の間のラジオから流れていたのだ。
そして女の人が歌うと「ゆるして、ゆるして」となる。
後に弘田三枝子がカヴァーしているけれど、この曲をリアルタイムでご記憶の方がいらっしゃるとすれば、かなり「通」なオールディーズファンだと言えよう。

それにしても、このアレンジは素晴らし過ぎる。
これ1曲をじっくり聴きたいが為に彼女の2枚組のベストCDを買ってしまったほどだ。


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さて、最後は「キング・オブ・ロマンス」のご登場。
なぜそうなったのかは知らないが、エンゲルベルト・フンパーディンクという芸名はドイツの作曲家らしい。
もう70代半ばになる筈だが音楽活動は続けているのだろうか?

アレンジは「エスター版」に準拠しているのが判る。
細かい事はともかく、これも素晴しい!


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2011年05月25日 | Comments(4) | Trackback(0) | 音楽

エミー・ジャクソンさんと

部屋の掃除をしていたら、懐かしい写真がヒョッコリ出て来た。

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1998年10月。
市内のFM局でオールディーズ番組をやっていた頃のツーショット。

札幌公演を終えてスタジオに寄ってもらった。
ライブ後の疲れを全く感じさせず、リラックスしたムードで番組が進行した。

イギリス生まれで父方の祖父がイギリス人。
ファーストネームは「Amy」と表記し「エイミー」と発音するのだが、「アミー」と発音されてしまう場合があり、「エイミー」は日本では語呂のまとまりが良くないというので結局「エミー」で通す事にしたらしい。
他にも興味深いお話を伺った筈なのだが、記憶が断片化していて書けない。


落ち着いた口調は学校の先生か病院の婦長さんを想わせ、それでいてチャーミングで・・・。
その誠実さと暖かさを思い出す度に嬉くなる。



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涙の太陽(昭和40年(1965)4月20日)発売


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2011年02月26日 | Comments(2) | Trackback(0) | 音楽

夜明けをイメージさせる曲

長くなるので、先ずは由紀さおりから。

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夜明けのスキャット

1969年発売。リアルタイムで聴いたという記憶はない。
小学校入学前の子供が朝焼けを眺めて幻想的な気分に浸るなんていう事はないだろうから、後に見たテレビのワンシーンや、早朝のひんやりした空気の感触といったものが色々とミックスされ、普遍的な夜明けのイメージを醸成したのだろう。
タイトルそのままに、いつ聴いてもいい曲だ。

さて、もう1曲は「引き潮」
この曲はハープ奏者のロバート・マックスウェルが1953年に作曲したもの。
アレンジによって受ける印象が昼だったり黄昏時だったりするのだが、先ずは定番のFrank Chacksfield(フランク・チャックスフィールド楽団)の演奏を。

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Ebb Tide - Frank Chacksfield

この曲の録音が1954年。当時としては画期的なSE導入により、半世紀以上経た現在も全く古さを感じさせない。
以降、この曲を録音するオーケストラなりヴォーカル物もこれに倣っている。

音源を見つけたので、作曲者ご本人の演奏も。
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Ebb Tide - Robert Maxwell

Robert Maxwellは1921年生まれ、もし存命していれば来年90歳になる。
早熟なハープ奏者で、12歳の時にトスカニーニ指揮NBC交響楽団と共演したと紹介されていた。
この曲を収めたアルバムがCD化されて現在も販売されている。
youtubeを検索するとLP音源(しかもステレオで!)をアップした方がいたので敬意を以って紹介したい。
奇特な方がいらっしゃるものだ。


自分にとって、最も「夜明け」を想起させる“EBB TIDE”は、Eral Grant(アール・グラント)によるハモンドオルガン演奏にトドメを刺す。

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聴いているうちに、うっすらと白みかけた静かな海岸で、波打ち際の白い泡までもが目に浮かんで来るようである。

Ebb Tide - Earl Grant

本業?はキーボード奏者で、ベスト物のCDを1枚持っているだけで詳しい事は判らない、というか調べる気が起こらないといった方が正しい。

58年に全米7位を記録した「The End」。これだけ押さえておけばいい。
当時「愛よ永遠に」という邦題で発売されたのを記憶されている往年の洋楽ファンも多いはずだ。

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The End - Earl Grant

予備知識なしに聴くとナット・キング・コールそのまんま。
「凄腕の鍵盤弾きだが歌わせても凄い」という部分も共通しているのが面白い。
レーベルの意向なのかどうか、あの「アンフォケッタブル」なんかも吹き込んでいる。


ついダラダラと書き過ぎた・・・。

さて、国民の大部分が宗旨替えしてケーキと鶏の足と茶碗蒸しを食う今宵。

せっかくNat King Coleが登場したので「The Christmas Song」で締めたい。
男性ジャズヴォーカルの大御所、メル・トーメの作品。

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1955年以降、それまでのヒット曲のほとんどをステレオで再録音していて、巷で流れる彼の曲のほとんどが再録ヴァージョンだ。
亡くなる直前まで声質がほとんど変化しなかった人なので、どうせ聴くならサウンドも厚みを増した再録物がいいに決まっている。
しかしこの曲だけは1944年のオリジナル録音で楽しみたい。
当時25歳の、あどけなさが残る甘口のヴォーカルには抗し難い魅力がある。

The Christmas Song - Nat King Cole
2010年12月24日 | Comments(6) | Trackback(0) | 音楽

エリック・クラプトン札幌公演 1979

昨日、部屋を掃除していたら昔のネガフィルムと写真がゴッソリ出てきた。
その中に、失くしたと思っていたEric Claptonの札幌公演の写真があった。

1979年12月6日。

会場の産業共進会場まで歩いて向かう。当日券売り場は既に長蛇の列。
ヤキモキしながら待っていると、同い年位の女の子に声をかけられ、「友達が来れなくなったのでチケットを買って欲しい、でもS席なのでそれなりの値段で・・・」
即座に秘蔵の5,000円札を差し出すと、『えっ、こんなに貰っていいんですか?』。
S席が3,800円。チケットを改めると何と最前列の中央付近だった。

1,000円で公演パンフレットを買い(柳ジョージ執筆)、読んでいるうちにPAのチェックが終わって前座が登場。
『EX』という3人組のバンドで、ドラムとギターのツインボーカル。
「ニューウェーブとリバプールサウンドの融合」といったキャッチフレーズそのままで、Fender Jaguarの歯切れの良いサウンドが印象的だった。

さていよいよ本番。先にバンドメンバーが揃い、ややしばらくしてステージ後方からEric Clapton本人が登場して会場がどよめく。

セットリストは以下の通り(この時のブートが出回っていて、そこから引用)。

1. Tulsa Time
2. Early in the Morning
3. Lay Down Sally
4. Wonderful Tonight
5. If I Don't Be There By Morning
6. Country Boy
7. Worried Life Blues
8. All Our Past Times
9. Blues Power
10. Double Trouble
11. Knockin' On Heaven's Door
12. Setting Me Up
13. Ramnlin' On My Mind
14. Cocaine
15. Layla
16. Further On Up the Road


当時知っていたクランプトンの曲といえば渋谷陽一の「ヤングジョッキー」でエアチェックした「コカイン」、「レイラ」、友達に録音してもらったクリームの数曲程度で、リアルタイムの音楽的性向など知るはずも無い。
『スローハンド』をこの目で確かめたくて20倍の双眼鏡を持ち込んだのに、スローテンポなR&Bが延々と続く、といった按配。
田舎のギター少年にとっては完全にアテが外れた感じだった。

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お気に入りの1枚。
ネガが残っているので、引き伸ばして飾っておこうか。

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紙吹雪の舞い方からしてステージ終盤かと思う。
中央はベース奏者。終始タバコをくわえ、控えめな演奏に徹していたのが好印象。
そしてこの後、アクシデント発生。

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紙吹雪を詰めた黒いゴミ袋がステージに落下。
それを被って「コカイン」を歌うエリック・クラプトン。

ラストは「Layla」。
途中でもう1人のギター奏者がふざけて1音ずつ音を上げていき、最初はなんとか歌っていたものの、ついには限界に達して「レイラ~ッ!」と絶叫。

ジャパンツアー最終ステージという事もあってこうなったのだろう。
いくら田舎だからってそれは無いべさ。この時は不満に感じたものだ。

このあと、市内のライブハウスでも演奏して盛り上がったらしい。

アンコールの「Further On Up the Road」は全く記憶に無い。
ブートを聴けば他に思いだす事もあるのかもしれないが。


この時のクラプトンは34歳。15歳の少年からすればかなり老成して見えた。

それから4半世紀後の2003年、札幌ドームへ見に行く。

「Badge」で、最後のアルペジオを控えめにテンポを落として弾いたのを聴いてジーンときた。

この時58歳。ずいぶんと若々しく見えた。
自分も年取ったから差が縮まったのだろう。

2010年12月11日 | Comments(4) | Trackback(0) | 音楽
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