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ウインドマシーン自作Ver.2 ⑧

随分と間が空いてしまったがようやく完成報告。

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最厚4号の帆布は音量が出るぶん相当の腕力が必要なため、6号の帆布を購入した。
結果、操作性と音量とのバランスが最適となりこちらに決定。
第1作目の帆布もステージ映えするで評判も良かった事もあり、最後の最後でモチベーションが上がる。

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先に買った4号帆布は第1作目と同じく手持ち操作式にして好みで使い分けられるようにした。
この方法は検索しても作例が見当たらないが、音の表情付けや操作性が従来の固定式よりも優れ、より「楽器」に近くなる。
これは自分の考案ではなく、7年前当時に存在していた販売業者のサイトを見て参考にしたもの。

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画像を見つけたので借用。
何時の間にかHPが消えたようで屋号も失念してしまったが、布を数種類使い分けるという独創的なもの。
側の鉄角パイプも既製品を繋いだものではなく、ずれ止めに左足を置く保護プレートを付けるなどかなり手間がかかっている。
25万円という価格は妥当だと思うのだが、正当に評価してくれた人がどれだけいたのかは疑問だ。
ともかく、ウインドマシーンという楽器にきちんと向かい合ってそれを形にしたのは画期的と言える。


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全て分解するとラパンやミニカといった車高の低い軽乗用車にも積載可能。
土台や支柱部分は第1作目も組立式だったが、胴体部分は強度の確保と平易な組立て順序を確立するまでに時間を要し、実際何度も失敗している。
連結部分は全て手回しボルトで固定するようになっていて、工具等は不要。
ボルトがすんなり入るよう正確に穴開けするもの厄介な作業だった。

音量はStraussのアルプス交響曲が基本としていたが、どこに持って行っても充分使えるモノが出来たのではないかと思う。


借り物 イラスト

この子達でも組立・分解が出来るよう念頭に置きつつ格闘してきた第2作目がやっと終わった。
ヤレヤレ・・・。


※ Facebookの紹介記事はコチラ

ウインドマシーン自作Ver.2 ⑦

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土台柱の角を斜めに切り落として見栄えを良くする。
こちらは太さ3寸5分(10.5㎝)で、かなり高価なため取扱いのないホームセンターもある。
近所の新築現場で3尺物が2本野ざらしになっていたのを発見し、大工さんにお願いして譲り受けたもの。

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バラすと全部でこれだけのパーツ数になる。最長でも1mを超す物がないので上手く積めば軽乗用車にも収まる。

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組み上げてみた。
胴体は直径80㎝、全高は150㎝を超すフルサイズとなる。


カナリヤで4号帆布を3メートル分調達した。
一般に入手可能で最も厚手の帆布が4号らしい。
前作は色優先で8号を使用したところ、「宇宙の音楽」は問題なくても「アルプス交響曲」や「六宿」となると音量で負けてしまうかな?という感じだった。

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胴体のサイズに合わせて5㎝ほどカットし、ほつれ止めに水で溶いた木工ボンドを塗布して一晩乾燥。



いよいよ試運転。
厚いだけあって響き・音量共に申し分ない。
ただし全体に相当の負荷がかかるため、ホゾで組んだ支柱の根元がギシギシ鳴る。

翌日、下部で布を固定する金具を取り付けしてほぼ完成状態となり、早速回してみた。

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接触面が増えた分、ハンドルを回すのに相当な力が必要で、音量の調整が難しい。
しかも支柱が相当揺れる。墓石や耐震構造の建築物のように力を吸収して散らすという意味では理に適っているかも知れないが、ギシギシ音を止めるには更なる強度アップが必要だろう。
前作のように左手で布の端を持つようにするか、化繊の布にすれば抵抗が少なくても音量は稼げる。
先日端材で試した限りでは、耳に刺さる甲高い音しか出ない化繊布は使いたくないというのが本音だ。
桟木の本数を20本にしてあるが、当初の予定通り40本にすれば抵抗が緩和されそうに思われるので先ずはやってみようと思う。

【続く】

ウインドマシーン自作Ver.2 ⑥

借り物 イラスト

昨年11月、製作の再開に合わせてこの画像をフェイスブックの背景にしている。
闇雲に先鋭化して無意味な物にしてしまったり、構造強度の想定がいい加減な段階で作業に入ったりするのは相変わらず。
演奏会で自分が回す事は有り得ないので、この娘たちでも普通に使える物でなければ作る意味がない。
自戒の意味も込め、完成するまでしばらく付き合ってもらおう。
※ウインドマシーンのイラストは某レンタル業者の物と思われる。

さて本題。

年末年始の休日は毎日作業したのでそれなりに捗った(そのぶん画像が少ない)。

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白っぽい板は側板と連結するようにしてある。

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支柱に通し穴を開けて仮組みしてみた。
仕事先で調達した幅広の単板を支柱の外側からボルトで固定する。

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なお、支柱は上ボルトの下側でカットしてあり、側板を動かす白っぽい板と一体型。
カット部分にはダボを通してあり、使用時に上から乗せる仕組み。

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軸部分は安価な丸杭棒から切り出した。
嵌め込み部分はゼットソーで加工。

軸と支柱の接触部分に通常はベアリングを用いるが、12ミリの金属ボルトにハンドルをうまく固定する術が思い浮かばなかったので塩ビ管を使用。
前回は自転車のペダルを流用したが、今度は厚めの布を使いたい。
ただし、このままだと摺動部の摩擦が大きくて回らなくなるので隙間に薄いアルミ板を挟んで滑りを良くするといった工夫が必要。

【続く】

ウインドマシーン自作Ver.2 ⑤

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桟木の準備。
6尺の小舞板(幅18高さ45)10本を半割りにして40本切り出した。
長尺物でも替刃式のゼットソー・シャークソーを使うようになり、下準備に手間が掛かってしかも危ない電動丸鋸よりも格段に精度が上がる。
「替え刃式」という部分に抵抗を感じていたのだが、とにかく切れ味が抜群。
時代はとっくに変わっている。

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桟木は裏から3か所木ネジで固定し、スタッカー(大きなホッチキス)で補強。
現状では20本としたが、布を当てて回した時の抵抗を見て40本になる可能性があり。

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シートパレット固定用の曲げベニヤを固定するためにかなりの釘やボルトを使った。
今回は金属部分を見せたくないので3ミリの合板を化粧板として接着する。

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ボンドが乾燥してから半割りにし、蝶番で留める。
半分に畳めば軽乗用車に積込み可能なハズ。

作業を再開してからここまで来るのに1カ月半。


【続く】

ウインドマシーン自作Ver.2 ④

なんと、半年以上放置したままだった。
今回は技術精度が要求される分解組立式のため、完成予定がお盆明けと踏んでいたが、再開したのは11月。

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支柱の揺れ防止でダボ加工・・・失敗やり直し。

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側板4分割・・・積載スペース上は半割りで充分なのに余計な事をしてしまった。
強度保証のためのボルト類を増やさなければならず・・・やり直し。

構造・強度面といった面で元々の知識不足もあるが、お手本とすべき作例が見つからないのも中座した大きな要因。
その都度分解・組立して使用するウインドマシーンを作った人は自分の他にも必ずいると思うのだが。

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側板を作り直し、捩じれ止めの横板で繋ぐことにした。
(桟木を固定したシートパレットで囲めば強度が充分保証されると後に判り、横板は不要となった。)

【続く】

ウインドマシーン自作Ver.2 ③

以前は「ウインドマシーン 自作」で検索すると色々ヒットしたものだが、Yahooを始め無料ブログが次々とサービスを廃止した影響なのか自分の記事が最上位に出てしまう。
閲覧可能な製作例が限定されてしまうのはこれから作る側にとっては良い事ではない。

持ち運びが容易なように作った人は間違いなくいるはずなのに、いくら探しても見つけられなかった。
組立式となると強度の確保はもちろん合奏会場での分解・収納の手間が少なく済むよう考えなければならないので、作例が1つでもヒットすれば大きな助けになったはず。

さて本題。

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30年ほど前に職場の上司から譲り受けた追入鑿で刃巾1寸×2本と寸2(36ミリ)。
雑な扱いにもかかわらず刃こぼれもせず活躍してくれた。
もう錆だらけで研ぎ方もすっかり忘れてる。

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電気カンナは手回しで削り深さを調整する部分にグレス塗布が必要で、、刃を替えても刃高調整のコツが思い出せない。
しばらく遠ざかっているうちに自分のほうも錆びついてしまったようだ。

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翌日は朝から支柱のホゾ加工。
4分と6分のノミがまだ到着していないのでこの日は支柱側のみ。
1回目(左)、2回目(右)。
木のクセもあるが、常に1歩先、2歩先を想定しながら作業しないと上手く行かない。

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ハンドル部分。
前作は自転車ペダルを流用したが、もう少し長さが欲しいので1×4材をくり抜いた物に鋼板で補強。
手間掛けた割にはカッコ悪いなあ・・・。
やり直す事になりそうだ。

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鑿が数日内に到着しそうなので、3.5寸の土台板にホゾ穴の位置を書き込んでおく。

続く。

ウインドマシーン自作Ver.2 ②

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早朝から作業し、終了時の画像。
細かい工程は前作でアップしてあるので細かい事は書かない。

① 5.5㎜厚のベニヤ板から側板を2枚切り出して半割にする。
組み上がった状態でエレベータに入れる事は無さそうなので直径を最大に取って900㎜とした。

②曲げベニヤを幅70㎜にカットし、桟木を付けたシートパレットの「受け」にする。
先に細いドリルで穴を通しておき、フローリング用のスクリュー釘を曲げベニヤの中央部分に刺さるように打ち込んでいく。
途中で邪魔して釘先が逸れる事があるので結構面倒な作業だった。

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前作の画像。
この時は1×4の端材をカットして受け部分にした。
端材があればこの方法で良かったのだが、加工の手間を考えるとゾッとするし余計に重くなる。
曲げ合板は3×6でしか売っておらず半分以上余してしまったが、適当な材料が他に見つけられなかったので仕方がない。

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シートパレットを巾910にカットし、洗剤で汚れ落とし。
譲り受けたのは116×146というサイズ。

桟木はアルミのアングルで、計32本取り付ける予定。
ホームセンターの在庫が16本だったので取り寄せ注文した。
次の作業で出来上がるだろう。

この日の作業はここまで。
工具類はしばらく使わないでいると手元が狂う。
思い出した頃には大方終わっているという・・・。

続く。

ウインドマシーン自作Ver.2 ①

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昨年11月撮影。
所属バンドのレンタルルームが移転する事となり、置き場所がなくなったため一旦持ち帰り。
紐が切れて公道をゴロゴロなんて事になると一大事なのでハザード点灯で慎重に帰宅した。
使用頻度とサイズのバランスが最悪なウインドマシーンよ。

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台座と胴体を分け、当時乗っていた車に収まるように作ったものの、それでも置き場所がギリギリで困っていたところ、5年前に定演で使っていただいた団体が引取ってくれる事となったのは幸いだった。

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2016年12月、札幌コンサートホールkitaraにて北海道教育大学 SUPER WINDSの定演。
R.シュトラウス/田村文生編曲「影のない女」で使用。
大ホールの客席から自分が作った楽器が演奏されるのを見られるなんて、まさに製作者冥利に尽きる。

実際オケや吹奏楽を合わせてもウインドマシーンを使う曲はごく限られていて、どこかが所有しているのを借りれば済む。
ところが、この先使う機会が無いといってもいい物なのに、姿を消してしまうと寂しさが募るものだ。

昨年の演奏会で、エキストラの音楽専攻生が個人持ちのマリンバを分解して5ナンバーの普通乗用車に積み込むのを見て驚いた。
工夫すればウインドマシーンも同じように作れるのではないか? 飲み会が無くなって浮いた分を製作に充てるのも有意義だなあ~、などと、頭の中で勝手に進めていく自分に戸惑っていたある日、こんな素材を入手。

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荷役作業に使うシートパレット。
主に製粉会社などの倉庫で袋物を積卸しする際に使うもので、廃棄予定だったものを譲り受けた。
ホームセンターでは売られていない。
これを胴体の円筒部分に使えば小さく巻いて収納出来る。
これで「軽乗用車で持ち運び可能なウインドマシーン」が一気に現実味を帯びてきた。

続く。

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