
「ロマンツァ・アパッショナータ」
英語圏では単に「Romance」と表記する事も多い。
「魔弾の射手」で有名なCarl Maria von Weber(1786~1826)による歌曲。
※2009年1月14日補記。
当初よりトロンボーン用に書かれ、19世紀初頭に歌による出版がされたとの事。
今から20数年前、Euphoninmの第一人者であるDr.Brian L. Bowman(ブライアン・ボーマン)の札幌リサイタルで、アンコールで演奏したこの曲を聴いた時の感動ったらもう。。。
ユーフォニアムという楽器が、奏者によってこれほど素晴らしい表現力と可能性を秘めているものだという事を知り、「いつか自分もこんなふうに吹いてみたい」と。
その後10年近く経ち、披露宴で私が吹く曲を何にしようかという段になって先ず思い浮かんだのがこの曲。
当時札響チューバ奏者だった香川千楯氏の自宅にお邪魔して楽譜を購入。
この時に、ユーフォではなく、トロンボーン用に編曲されたものだという事を知る。
(香川先生が運営されているジャパンテューバセンターではソロ・アンサンブルの楽譜が豊富で、在庫数は恐らく日本一ではないかと思う)
蛇足になるが、一時期チェロを習っていた“ビンコーさん”こと鈴木敏幸氏も01年に定年退職されていた。
早いものだ。
さて、その頃はログハウスの作業に没頭していて楽器は殆んど触っていない状態、吹ける訳がない。
結局披露宴で演奏したのはエレクトーン伴奏の「サムシング」。
それはそれは酷い演奏だった。
そして楽譜は引越しを繰り返すうちに紛失。
数年前、ヤマハセンターで「ロマンス」が収録されたCDを発見。

THE ROMANTIC TROMBONE / Christian Lindberg
クリスティアン・リンドベルイ 「ロマンティック・トロンボーン」
楽譜にかなり手を加えていて、とにかく、凄い演奏だ。
ユーフォニアムによる演奏では福田昌範さんのCDがあるのを最近知った。
こちらは年明けに取り寄せる予定。

曲の前半とピアノ譜。
今頃になって再びこの楽譜を入手したのにはワケがある。
娘のピアノ伴奏で吹いてみたい。。。

画像の下から3段目のフェルマータがこの曲のハイライト部分。
伴奏も含めて7分強のソロを吹き切るにはかなりの持久力が必要。
難易度は5段階の「2」だけれど、フランスの音楽コンクールなどでも課題曲として取り上げられている(福田さんのHPより)だけあって、実に奥が深い曲だ。
「人に聴かせても恥かしくない演奏」これを来年の課題とする。
長女にはピアノ譜をコピーして渡してある。
「お前が嫁に行く時、結婚披露宴で吹くから練習しておくように。そのうちパパが年取って吹けなくなるから、いつまでも独身でいるとダメダヨ!」
皆様、良いお年を!