昨年11月の定演以降、自分の奏法に疑問を感じ、もっと楽に上手く吹けないものかと試行錯誤を続けているのだが、休みの前日に酒呑んだりしてなかなか集中して取り組めないというのが現実。
それでも色々考えているうちに何となく理解出来た事がいくつかある。
その中で、数日前に気付いた事が1つ。それは「口の中の容積」。
教則本には「喉を締めつけない、舌は平らに」といった表現がよく見られる。
間違いではないがそれだけでは不充分だと思う。
息の流れを邪魔しない程度に喉を開ける必要はあるけれども、口の中の「容積」については余り触れられていないようだ。
数年前に再び楽器を手にして以来、手っ取り早く豊かな響きを取り戻そうと、オペラ歌手をイメージして口の中の容積まで必要以上に広げて吹いていたのだった。
単音の伸ばしならそれでも構わないと思うが、無駄なスペースを作ってしまうぶん、跳躍やスラー、ピッチコントロールに不可欠な「シラブル」の調整が難しくなる。
シラブル・・・例えば口笛で高い音を出したい時には自然と舌が持ち上がって息のスピードが増し、難なく高い音が出るという仕掛け。
金管吹きはそれを無意識にコントロール出来るまで体に叩き込む必要がある。
ではノドチンコから口先までの容積はどの程度必要かというと、舌と上顎の隙間は、マウスピースの内径に合わる程度をイメージすればいいんじゃないかと思う。
いい加減な書き方かもしれない、これはあくまでもイメージ。
楽器に応じた「空気の通り道」を必要最小限に確保し、唇を無駄なく振動させればちゃんと鳴ってくれる。
「効率性」というのをもっと大事にしないとその先に進めない。
学生時代はテューバとユーフォニアムを掛け持ちで吹いていて、両方ともそれなりに吹けていた。
当時は好きなだけ練習出来たので、頭悪くても体のほうで勝手に順応していたのだろう。
若いって素晴らしい。
アンブシュア、ブレス、ハイトーンについては、成果が見られた時点で後日。