NS-10M PROのバスレフ化


先日の続き。

エッジ軟化術で低音が増して有頂天でいたのも束の間、3日ほどで元に戻ってしまったようだ。
あれは幻聴だったのだろうか?
だとすれば、前日に昼から延々と飲み続けたのが原因か?

オイ、自分の耳に自信が持てなくなってきたぞ・・・。

同時に、〔ちょっと待てよ〕と、何か引っ掛るものがある。
あの時、確かにストロークが活発になったが、大音量での状態であって、音量を絞ると相変わらずショボイのは大して違いはない。
それでもベース部分はきちんと聴き取れるから、これはこれで悪くないのかなと思ったりもした。

試しに“NS-10M 低音”で検索すると、〔元々低音が弱い製品〕といった表現がやたらとヒットした。

ns-10mpro(4).jpg

周波数特性グラフを見ても、100Hz以下の落ち込みが大きい。

なるほど・・・。余計に低音が出てしまうと中・高域が聴き取りにくくなって作業の邪魔をするから、敢えてこうした特性に持って行ったのだろう。
つまり、小音量のリスニング向きではないという事だ。

蛇足になるが、昔読んだ〔モータウンミュージック〕という本の中に、60年代は大多数リスナーの感性に訴えるべく、トランジスタラジオの小さなスピーカを使って最終ミックスを行っていたという部分を思い出した。
CD化時代初期のDiana Ross & The SupremesやThe Temptations辺りを聴くと中音域が山なりという奇妙なサウンドで、オーディオよりもラジカセで鳴らした方が似合っていたような気がする。

さて、本題に戻ろう。

77年発売のNS-10Mが世に出た経緯も、背景はモータウンと変わりない。
一般家庭の主役がホームラジオからステレオラジカセに移行し、ステレオの魅力を知り始めた層にとって〔業務用〕、〔プロ仕様〕を謳ったお洒落なホワイトコーンのスピーカが比較的安価で求められるとあれば飛びついて当然かと思われる。
加えて当時隆盛を誇っていたニューミュージック=YAMAHAという〔刷り込み〕も大成功したと言える。
極端なケースになると、テンモニをただ壁に飾っているだけ、という人もいたようだ。

さて、心細い気持ちで尚も検索を続けていると、山本式バスレフ変造というのがヒットした。
webmaster氏はエンジニア系の方らしく、説明も的を得ている。

つまり、
①ウーファーをネットワークから回避させて余計な抵抗を減らす。
②裏の端子板取付けネジ(6か所)に5㎜のナットを挟み、バスレフ用の隙間を作る。
というもの。

これなら半田ゴテとペンチ類のみで作業が済み、気に入らなければ戻すのも簡単だ。

近くのホームセンターで1個8円の5㎜ナットを12個買い、作業開始。
プラシーヴォ効果を排除するため、1本をそのままにし、片方に変更を加えながらその都度聴き比べる方法にした。

画像 019

使用した音源はClifford BrownのBoxSetでモノラル時代の録音。
Helen Merrillが歌う〔'S Wonderful〕をチェック用に使う。
25年前に3万円した10枚組CDが昨年再発されたようで、音も良くなってしかも5千円台で入手可能らしい。

画像 016

片方のウーファーをずらし、吸音材を取り除くとネットワーク回路が見える。
ナットを仕込む前に、ウーファーのコードを直結にして聴いてみると、中音域が増してネットワークの〔抑制〕から少し開放された反面、響きが雑になったように感じられた。

続いてターミナルの取り付けネジを外す(7ミリのソケットがあると便利)。
5㎜ナットを挟んで再度締め付け。
吸音材の粉末が飛散して目がチカチカする。

画像 023

約5ミリの隙間。これが18cmコーンと箱から導き出された適正値らしい。

結果、低音域は充分に響くようになり、これで欠乏感が解消された。
しかし、耳に馴染んだCDを色々聴いているうちに、今度は締りのない低音の響きが気になり出す(笑)。

そこで一計。
ガラクタ箱を漁っていると4Mナットが出てきた。高さは3㎜で、ネジ系はユニットのボルトに合致する。
中音域の粗雑さも気になっていたのでネットワークを元に戻した。

これでバスレフ面積が40%狭くなり、ラウドネスを通したような野暮ったい響きは幾分落ち着いた。
そろそろこの辺で手を打とう。
クリアな響きが恋しくなったら元に戻せばいいわけだし。

画像 025

癪ではあるが、NS-10Mシリーズの評価がそれほどの物でもないという事を今頃になって知った。

まあいい。音楽を楽しめさえすれば充分なのだ。

今回、webmaster氏をはじめ、数多くの多くのテンモニ所有者諸氏より貴重なご意見・事例を参考にさせていただいた。
この場を借りてお礼を申し上げたい。

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