このまま年を越すのかも?といった声もちらほら聞く。
過去の経験則からして、そんな事は有り得ない。賭けてもいい。
負けたらスープカレーのラマイでキンタマーニ200円増しの完食を約束する。


さて、年内最後となりそうな演奏会鑑賞はキタラ大ホール。
夕食のラーメン店が麺茹で用のお湯を交換したばかりで時間が掛かり、到着したのが開演10分前。当日券を買って2階席に上がると2列目中央席が空いていた。


曲目
○ A.シェーンベルク作曲
≪主題と変奏≫ (吹奏楽)
○ F.リスト作曲
≪死の舞踏≫-「怒りの日」によるパラフレーズ(ピアノ協奏曲)
(pf 宿田有希)
○ I.ストラヴィンスキー作曲
組曲≪火の鳥≫1919年版(オーケストラ)
○ G.ホルスト作曲
≪セントポール組曲≫(弦楽アンサンブル)
○P.チャイコフスキー作曲
ヴァイオリン協奏曲ニ短調より第3楽章
(vn 塩谷真央)
○ F.プーランク作曲
≪グローリア≫-ソプラノ独唱・混声合唱団と管弦楽のための
(ソプラノ 月下愛美)
最初はシェーンベルク唯一の吹奏楽作品。
半音階や異なる和声が多層的に入り乱れる作品で難易度が高い。
長いユーフォニアムのソロも聴き応えがある。
この曲、ひょっとしたら道内初演の可能性も・・・。
F.リスト≪死の舞踏≫はベルリオーズ〔幻想交響曲〕の第5楽章で印象的なフレーズ(オフィクレイド)がモチーフとなっている。
第1部ラストの≪火の鳥≫は全曲演奏で、これも滅多に聴けるものではない。
1919年版の指定通りのコンパクトな編成が潔く、トロンボーンのグリッサンドが映える。
G.ホルスト≪セントポール組曲≫はホルストが勤務していた女学校の弦楽オーケストラの為に書かれた作品(1912年)。
最終楽章は≪吹奏楽のための第2組曲≫の『ダーガソンによる幻想曲』をそのまま弦楽用にアレンジしたとされている。
第2組曲が後だとずっと勘違いしていたのだった。
チャイコフスキー≪ヴァイオリン協奏曲≫はソリストの表現力が申し分なく、終始オケを牽引し続けた熱演に“ブラボー”が出た。
舞台映えのするソリストは3年生。
ラストのF.プーランク≪グローリア≫で関係者全員がステージに立つ。
可憐なソプラノの旋律と合唱・オケが複雑に絡み合う神秘的な曲だ。
ピアニッシモの後に長いゲネラルパウゼ・・・と思ったら終了。
今回特に印象的だったのは、弦楽のアンサンブル能力が格段に向上していた事で、大ホールが終始心地良い空気に満たされていたように思う。
フルオーケストラといえども、管弦楽器を〔副科〕として選択する初心者が全体の半分以上を占めているという現状で、どうやってここまで底上げ出来たのか、謎だ。
そんな事もあり、最後のカーテンコールで壇上全員がお辞儀をした際、反射的に自分も深々と頭を下げたのだった。
今回も一緒に聴くはずだった娘は別行動。
一緒に受験した高校の音楽仲間と1階席にいたらしい。
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