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プラターズ脱退後のTony Williams

トニー・ウィリアムス(1928~1992)

言うまでもないが、プラターズの名曲はトニー・ウイリアムスのリードヴォーカルに負うところが多い。
結成当時より1961年まで在籍し、ヒット曲多数。
表現力豊かでクラシカルな唱法が好きで、車を運転しながら練習を積み重ねた結果〔オンリー・ユー〕〔煙が目にしみる〕を原調で歌いこなせるまでに腕を上げた。
札幌ケントスのステージに立っても立派に通用したんじゃないかと自負している。
尤も、20代半ば頃の話で今は全くダメ。

再びプラターズを聴く事になったのはそれから約10年後。
FM局でオールディーズ番組を担当する事となり、Mercury時代のBOXセットを聴いて判ったのは、グループがMercuryと契約していたのは1965年頃まで。
絶頂期の1961年に脱退というのは不自然に早いのが引っ掛っていた。
その辺の事情は諸説あるようなので割愛する。
当時はネット検索してもヒットするのは同名のジャズドラマーばかりで、その後の足跡が杳として掴めないまま現在に至る。
その後は関連音楽を聴く事は殆ど無くなったものの、これほどの名歌手だからそのうち明らかになるだろうといった期待が頭の片隅に残っていた。

つい先日、何気に〔Tony Williams vocal〕で検索すると出るわ出るわ、まさに大鉱脈。
Youtube恐るべし!

プラターズ脱退後、メジャーレーベル時代の音源が8割がた聴ける状態にある。
貴重な音源をアップしてくれた篤志家にこの場をお借りして感謝申し上げたい。


誰もやっていないようなのでディスコグラフィを纏めてみた。
主なデータはコレコレから引用したが、不完全なのはご容赦いただきたい。


57年ソロ名義

〔Mercuryソロ名義EP〕1957
When You Return
Let's Start All Over


ガール×3

〔A Girl Is A Girl Is A Girl〕1959 Mercury
1.Peg O My Heart
2.Rose Of Washington Square
3.Ramona
4.Charmaine
5.Peggy O' Neil
6.Mona Lisa
7.Diane (I'm In Heaven When I See You Smile)
8.Amapola
9.Jeannie
10.Ida (Sweet As Apple Cider)
11.Macushla
12.Laura

※ 同年に4曲抜粋(1.3.6.8)のEP盤がスペインで発売されている。

スペイン4曲後半

〔Laura〕
こちらもスペイン盤の4曲(2.4.7.12.)
演奏はデヴィッド・ローズ楽団のようだ。

61年ベスト

〔Sings His Greatest Hits〕1961 REPRISE
1.My Prayer‎
2.The Great Pretender
3.Only You (And You Alone)
4.You'll Never, Never Know
5.(You've Got) The Magic Touch
6.Sleepless Nights
7.The Miracle
8.Little Star
9.In My Word Of Honor
10.For The First Time
11.Mandolino
12.Sing Lover Sing

大学時代の友人と行った街中の小さな飲み屋でプラターズの曲が流れていた。
声は本人に間違いないのに録音が新しい。演奏もややシンプル。
マスターに確認するとTony Williamsで間違いないという。
いずれ再訪してLPジャケットを見せてもらう予定がそれっきりで終わった。
プラターズ時代の再録(1~5)はYoutubeに上がっておらず、(6)以降の数曲しか聴けないのが残念。
しかし録音履歴からこのアルバムで間違いないと思う。
イタリアワインのCinzanoを白赤2本空けた事、1年ほど後に白石の環状線沿いでマスターを見かけたのを今書いていて思い出した。
割と知られた店だったが店名がどうしても出てこない。
場所は南4条西1丁目、東屋本店脇の怪しい小路で、同伴喫茶のさらに奥。
あれからもう30年経つのか・・・。

このLPはビクターから〔ベスト・オブ・プラターズ/トニー・ウィリアムス〕というタイトルで国内発売されている。
(但し、〔In My Word Of Honor〕と〔Sing Lover Sing〕は未収録)。
562750.jpg

運が良ければ中古が入手出来る可能性がある。
でも我が家にはレコードプレイヤーが無い。

(以下、REPRISEのシングル盤)
Sleepless Nights 1961
Mandalino 1961
My Prayer 1961
The Miracle 1961
Chloe - Reprise 1962
Second Best 1962
It's So Easy To Surrender (Un'Anima Tra Le Mani) 1962
That's More Like It 1962
Come Along Now 1962
The Big Dream 1962
LOVING YOU 1962
Movin in 録音年不詳

1278-800x800.jpg

〔The magic touch Of Tony〕1962 PHILIPS

1.GOODBYE
2.IF
3.WHEN DAY IS DONE
4.FOR YOU
5.IT ISN´T FAIR
6.BE MY LOVE
7.TOO YOUNG
8.YOU MADE ME LOVE YOU
9.OVER THE RAINBOW
10.THAT´S MY DESIRE
11.IM WALKING BEHIND YOU
12.YOU´LL NEVER WALK ALONE

(以下、PHILIPSのシングル盤)
How Come 1963
When I Had You 1963
Twenty Four Lonely Hours 1963
Save Me - 1963

メジャーレーベルでの録音は1963年で終わる。
黒人歌手では既にN.Kコールがいるし、シナトラやアンディ・ウィリアムズ等々、この手のジャンルには隙がない。
既に30代半ばに達し、激変する音楽シーンに取り残されたのだろう。
いくら歌が上手くてもいい曲に恵まれなければどうしようもない。
一通り聴いて感じたのはその事だ。

70年代
70年代後半の録音と思われるが、夫人のHerenも参加した〔本筋プラターズ〕が聴ける。
往時と比べれば声量も歌い回しも衰えているものの、声の艶っぽさを維持しているのはさすがというべきか。

1.Obviouslyn
2.Twilight Time
3.Only You
4.Dont Let Go
5.Lady
6.Old Man River
7.We Also Run
8.The Great Pretender

81年

La Grande Stolia Del ROCK 19

1981年発売のコンピ物に5曲。

1.Smoke Gets In Your Eyes
2.The Great Pretender
3.My Prayer
4.Twilight Time
5.Only You (And You Alone)

初期メンバーであるPaul Robiがクレジットされている。
〔オンリー・ユー〕が当時ヒットした青春映画〔グローイング・アップ3〕のサントラに使われている。
Youtubeでは見つけられなかったが、同サントラに一緒に収録された〔Smoke Gets In Your Eyes〕もその可能性が高い。
声は衰えているもののキーを下げずにしっかり歌っているのが嬉しい。

71SpRfkvF.jpg
The Voice of the Platters (Vintage Music 2013)

1.Amapola
2.Laura
3.Peggy O'neil
4.Mona Lisa
5.Rose of Washington Square
6.Charmaine
7.Ramona
8.Ida
9.Diane
10.Peg O'my Heart
11.Mucushla
12.Jeannie
なんと、CDの現役盤が存在した!
とはいっても曲目は1959年の〔A Girl Is A Girl Is A Girl〕そのまま。
Youtubeに上がっている音源を聴いた限り、リマスタリングはされていない模様。


トニー在籍時のオリジナルメンバーは2012年にバリトンのHerb Reedが没して誰もいなくなった。

80年代後半、仕事中に寄った喫茶店で拾い読みした「課長 島耕作」にラスベガスの小さなショーパブで年老いたトニー・ウィリアムスがステージに立つシーンが出てくる。
どこかに映像が残っていないものか?

バブル最盛期は年末となると幾つものプラターズが来日していて、当時フライデーかフォーカス誌が記事にしていて成田空港で4組ほどプラターズを写真入りで紹介しており、トニー・ウィリアムズらしき容貌の爺さんがいるグループが札幌で公演する事になっていた。
会場はススキノのエンペラーで、店先の予告用にマーキュリー時代の写真があった。
チケットが高額なのと本当にトニー本人が来るという確証が得られなかったのでパス。

Buck・Rumの後を追うように没したのはその翌年だったか・・・、ヨレヨレでもいいから見ておくべきだった。

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2017年02月02日 | Comments(4) | Trackback(0) | 音楽
コメント
No title
貴重な情報、来てよかった。ELVIS
のファンだったが、TONYの声目をつむると今でも蘇る。
名無しさん URL 2021年02月03日 15:38:35 編集
Re: No title
コメント有難うございます。
よくぞ探し当ててくださいました。
funfunfun409 URL 2021年02月04日 07:32:45 編集
No title
今読みました。Tony Williamsの大フアンです。Green BookでNat King coleが舞台で蹴っ飛ばされたという話が出てきますが、The Plattersもそんな雰囲気の中で歌っていたのかと思うと心が痛みます。TonyとSonny TurnerのThe Plattersの日本公演パンフレットを持っています。送付先を教えていただければ送ります。お金のない高校生がなぜこんな公演に行けたのか今でも不思議です。
tama saburo URL 2023年05月31日 20:34:13 編集
No title
tama Saburo さま
コメント有難うございます。
私は相当な後追い世代なので、Tony Williamsに詳しい方とコンタクトを取れて嬉しいです。
国内盤をYouTubeにアップしたところ、未だに各国の音楽ファンからのコメントが続いており、改めて傑出した歌い手だったんだなと思います。
後ほどメールさせていただきますので宜しくお願いします。

funfunfun409 URL 2023年06月04日 22:25:36 編集

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