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鳳蘭

今年も初出張は函館。

初日は到着が遅かったのでコンビニの買い物で夕食を済ませた。

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鳳蘭の暖簾が出ていたので入店。
他に客はおらず店主がカウンタ席にいる。

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ラーメン店で酒類を注文するのは多分初めての事だろう。

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ザリジのハーフ。実はこれが食べたかったのだ。
軽く下味を付けた豚肉の天ぷらといったところか。

一般的には「ザリージ」と呼ばれているこの一品は陶陶亭を始めとした中華料理店の発案らしい。
昔は養豚場が近くにあって豚肉の供給も安定していたのもその理由。
一種のまかない料理に近いような気もするが。
語源が中国語の「ジャ=揚げる」と「リジ=豚バラ肉」で発音的には鳳蘭が正しい?

70歳になる2代目店主によると、昔はもっと肉厚で食べづらかったそうだ。
10年ほど前に大門横丁の有志らによるザリージ復権の動きがあったそうだが、店主は「作り方がザンギと一緒だからあれは違う」と言下に切り捨てた。
なるほど、低温の油でふっくらと火が通ったコチラのほうが肉が柔らかくて中々美味いものだ。
ソースと辛子がよく合う。酢を加える客もいるという。

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11年前に閉店した柳小路「王さん」の品書き。
950円とある。ヘンチクリンな料理名なので尋ねると身振り手振りを交えて説明してくれたものだった。残念ながら話の中身を全く覚えておらず、温厚な店主の面立ちしか思い浮かばない。

昨年9月の函館出張時に20~70代の計23名に訊ねて回ったところ、ザリージを知っている人は「ゼロ」という意外な結果に。
実質鳳蘭でしか食べられないからこんなものだろう。
地場企業であるハセストの一部店舗で豚肉の唐揚げを販売しているという話を聞いたが未確認。
もし本当なら夢のある話かと思う。

この店は元々陶陶亭の裏手にあった「紅蘭」。
現店主が小6の時に現在の場所に移転して今年で58年目。
店の名前を変えた経緯なんかも色々話してくれたが、ここでは触れないでおく。
私が好んで通っていたもう1軒の「紅蘭」はオバチャンがやっていて、出口製麺の娘さんだったそうだ。
やっとこれで長年の疑問が解けた次第。

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店主夫妻とそんな話をしていると、大して美味くもないはずの塩ラーメンがいつになく美味い。

「今日はどういうわけか、昔話をするお客さんが続くんですよね・・・」と奥様。







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2021年01月26日 | Comments(0) | Trackback(0) | ラーメン 道南
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