
今時期は外気が乾燥しているので除湿機を運転させる事もなく、窓とシャッターを全開にし、扇風機を5分ほど回して適宜室内の澱んだ空気を入れ替えている。
室温を変えずにクリーンな空気を保てる「ロスナイ」の設置が理想なのだが、現時点でカビの発生は認められず、壁のコア抜きだけでも2万近く取られるそうなので躊躇している。
さて、呼吸法に関する本やネット情報を見ているうちに「チェスト・アップ」という言葉を知った。
オペラ歌手が歌うときに胸を反らして(いるように見える)あのスタイルである。
Chest~アンティーク調の脚長の衣装箱のようなものをイメージしていた。

今まで知らなかったが、これとは別に「胸~わき腹の、ろっ骨に被われた部分」という意味もあるのでこちらが正しいのだろう。
どんなスタイルかというと、見て一番わかりやすいのがオードリーの春日。

息を吐き出しても胸腔を開いた状態を維持するのがチェスト・アップの外見的特徴。
胸腔内で「共鳴」させてより豊かな響きを得るのと、素早く息を取り込むのに適している。
ただし、これをリラックスした状態で行うには相応のトレーニングが必要だ。
「共鳴」については、オペラ歌手がこうした方法を用いなければマイク無しでフルオーケストラと渡り合うのは到底不可能だ。
管楽器の奏法も理屈は一緒なのだが、吹けば誰にでも音は出せるので、「共鳴させる」という事を知らずにいると唇だけで解決しようとして様々な弊害を引き起こす。
これはスピーカーボックスに例えればイメージし易い。
裸のスピーカは幾ら音量を上げても痩せた音しか出せない。
特に中学や高校の吹奏楽コンクールにおいては、縦横を合わせるだけではなく、この辺も併せて指導出来なければ「金」を取れないような評価制度が浸透してくれる事を願う。
「素早く息を取り込む」テクニックについては、どうやら昔に教わった「腹式呼吸」では難しい、というより無理だと実感している。
実際に空気が入るのはあくまでも肺であり、腹式呼吸では肺を空気で満たすのに時間がかかる。つまり、非常に無駄の多いやり方だ。
高校の時、普通に肺に入れようとすると叱られたものだった。「腹に入れろ!」と。
この「腹式呼吸」、腹を膨らませれば確かに姿勢は良くなるし、小学生でも一定の息を送り込むコントロールが出来、喉を開いて共鳴させる事も可能だし、ブレスが浅くても合奏なら大して目立たないから、「即効性」といった消極的な理由で未だに幅を利かせているのではないかと見ている。
いや~いや、書きたい事が次から次へと出てきて収拾がつかない。
次回は最近購入したこの本を引き合いにしてもう少し整理したい。
